商圏ルポ <みなとみらい地区・石川町 ①>

商圏ルポ みなとみらい地区・石川町

ショッピングセンター内の店舗が多いみなとみらい地区

横浜市みなとみらい21地区の家具・インテリア販売前線をレポートする。
同地区は同市西区と中区にまたがり、横浜港に面している一帯の地区。地区全体が、同市における都心の一つに指定されている。オフィスビル開発を推進する「中央地区」と赤レンガ倉庫などがある「新港地区」、そごうやスカイビルがある68街区の「横浜駅東口地区」(出島地区)に分けられる。当地区全体の面積は約1.86km²で、埋め立て部は約0.76km²。鉄道はJR東日本京浜東北線をはじめ、横浜市営地下鉄、および横浜高速鉄道みなとみらい線が通る。また、陸部の首都高速道路が地域を縦断する。

みなとみらい地区・石川町 ①
みなとみらい地区・石川町 ①

アルモニア横浜店(横浜ワールドポーターズ内)

新港地区内には、遊園地など、多くの施設が建ち、連日多くの来訪者を集めている。ショッピングセンターも建ち並ぶが、このうち「横浜ワールドポーターズ」(中区新港2―2―1)には、家具インテリア店が多く入居している。特に4階には12もの家具インテリア店が入居している。そのうちの一つに、「Armonia@YOKOHAMA(アルモニア横浜店)」がある。エスカレーターを上ってすぐという好位置にある同店は、660m²の面積だ。もともと6階に入居していたが、店舗スペースの拡大、および顧客の取り込みのため、昨年10月に同フロアに移転してきた。移転によって、店舗面積も3倍近くなったという。

店舗外観
店舗外観

顧客層としては、主に30歳代のファミリー層が多く、土日は車で来る顧客が多いとのこと。店内は、レジカウンターを境に2つに分かれており、うちカウンターを正面に右手がソファやダイニング、ベッドをはじめとする家具エリア、左手がアロマをはじめ、食器や扇風機など主に生活雑貨を扱うエリアに分かれる。特に家具エリアについては、製品を単体に置くのではなく、ソファならセンターテーブルと、ダイニングテーブルなら椅子とセットにして、実際の部屋での使用シーンをイメージできるような商品配置を行っている。

ベラカーバソファ
ベラカーバソファ
ジョイアソファ
ジョイアソファ

主力商品はソファで、特注で50種類以上のカラーのソファを作れるオーダーメイドサービスや、中材や外カバーの販売など、充実のアフターサービスに定評がある。

売れ筋の製品は「bella curva(ベラカーバ)」ソファ。使用者の体によりフィットするよう、計算に計算を重ねた曲線形状をとっている。また、中材に高密度ウレタンを使用することで、へたりにくさと耐久性にこだわる。座面部分には、2種類の高密度ウレタンフォームを2重に重ね合わせることで、絶妙な硬さのソファに仕上げた。実際に店内で座った顧客からは、「座面が固すぎず柔らかすぎず心地良い感じ」「座面が低くて、なおかつ奥行があるので座りやすい」といった声が上がっている。同製品に限らず、ウレタンやフェザーをはじめ、シリコンフィル綿を中材に用いた製品を求める客が多いという。

今後は同商品だけでなく、「gioia(ジョイア)」ソファも販売推進していきたいとのこと。こちらの製品は、イタリア製の高級生地を使用して滑らかな座り心地を体現するとともに、通常の商品保証を2年間延長して7年保証にするなど、同社製品の集大成となっている。

他にもソファとしては、同社オンラインショップで300週連続売上1位となった「Vento(ベント)」ソファも販売。

ベッドも5点ほど並んでいたが、ダブルベッドでは曲線がきれいでソファとしても使える「Metria(メトリア)」、シングルベッドではマット面がすのこ状の「Salone(サローネ)」が好評とのことだ。

実際の使用シーンをイメージさせる商品展示
実際の使用シーンをイメージさせる商品展示
3D Interior Planning
3D Interior Planning

前述のように同フロア内には家具インテリア店がひしめき合っているが、そんな中で同店が客を集めている要素の一つが、「3D Interior Planning」だ。これは顧客の希望する商品やカラー等をヒアリングしたうえで、コンピューター上に配置し、部屋全体の使用イメージを3Dイメージで示すというもの。ソファだけでなく、椅子なども含めて部屋全体をコーディネートできる。無料で受けられるこのサービスによって、顧客の店内滞在時間が長くなり、中には4時間近く滞在するケースもあるという。それに伴って商品を追加購入していく顧客も増えているという。いずれにせよ、競合がひしめき合う環境下で、単なる商品の販売だけにとどまらず、こうした付随サービスの充実化を図っている点が特徴的だ。

Armonia公式ウェブサイト
横浜ワールドポーターズ ウェブサイト


スリープセレクト(コレットマーレ内)

中央地区の主要拠点となっているのが、桜木町駅だ。明治時代の鉄道開業時に横浜駅が設けられた場所に位置する同駅には、JR東日本京浜東北線と横浜市営地下鉄が通り、1日で10万人近い利用客がいる。周辺には横浜ランドマークタワーや横浜銀行本店などのオフィスビルやショッピングセンターなど高層ビルが建ち並ぶ。もともとはみなとみらい地区への玄関としての役割を担っていた同駅だが、新港地区に直結するみなとみらい線が2004年に開通したことで、そうした役割は解消されつつある。それでも、土日休日には相変わらず多くの行楽客でにぎわう。

同駅に直結している地上17階・地下1階の「TOCみなとみらい」ビルの地下1階〜地上7階部には、ショッピングモール「Collete・Male(コレットマーレ)」が入居している。レストランやファッションをはじめ、多数のテナントが出店している。

店舗外観
店舗外観

このうち4階には「Sleep Select(スリープセレクト)」がある。

世界有数のマットレスブランド「テンピュール」と「シーリー」を取扱う同店は、マットレスや枕を多く取り揃えている。

店舗には、寝心地を試すことができるベッドも置かれているので、来場客は自由にマットレスの寝心地を体感できる。隣には100円ショップがあり、老若男女問わず気軽に入店しているという。

リバーブル01マットレス
リバーブル01マットレス
トッパーマットレス
トッパーマットレス

現在特に売れているという商品が「Reverble01(リバーブル01)」マットレスで、定価6万円という価格帯もさることながら、特に実際に試した来店客からは、フィット感が高く、寝返りの軽減につながっていると好評で購入に至るケースが多いという。また、付属のパッドは3種類あり、各人の好みに応じて選択できる。同店がこれから特に薦めていきたい商品は「トッパー」マットレスで、コイルを使っていないため、ロール状での持ち運びが可能。特に来場客の多くが自動車ではなく電車など公共交通機関で来店しているため、持ち帰りに適しているとのこと。これ以外にも、各顧客の要望・スタイルに合わせた提案ができるよう、多種多様な素材の商品を取りそろえている。

手に取って選べるインテリア類
手に取って選べるインテリア類

ベッドに限らず、枕やシーツなどの寝具も取り揃えている。それらを、できる限り手に取りやすいように配置し、各顧客が商品を手に取って選べるような店舗設計になっている。また、5人の従業員が作成したポップも掲示されており、顧客の利便性につなげている。また、夏・秋・冬・年末、そして決算期には特別セールを開催し、こちらも多くの顧客から好評だ。

Sleep Select公式ウェブサイト
Collete・Male ウェブサイト

②に続く


この記事は紙面の一部を抜粋しています

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