2016 飛騨の家具フェスティバル/テーマは「永続性 人と共に時を重ねる家具」

2016 飛騨の家具フェスティバル/テーマは「永続性 人と共に時を重ねる家具」

9月7日(水)〜11日(日)/飛騨・世界生活文化センター

各社のロングセラー商品が一堂に

「2016飛騨の家具フェスティバル」が9月7日(水)から11日(日)までの5日間、飛騨・世界生活文化センターで開催される。「永続性 人と共に時を重ねる家具」をテーマに、飛騨・高山の18企業・団体が家具作りの高度な加工技術とデザイン性を注いだ家具インテリア製品群を展開する。

主催は協同組合飛騨木工連合会(岡田贊三代表理事)、飛騨・世界生活文化センター指定管理者飛騨コンソーシアムが共催し、岐阜県、高山市などが後援する。

テーマは飛騨デザインのバイブルである飛騨デザイン憲章の第5条の「永続性」からとった。第1条の「自然との共生」、第2条の「人がつくる」、第3条の「心の豊かさ」、第4条の「伝統を生かす」など条項を永続に実践し、作り続けるデザインを目指すことを意味する。また、長く使われ続け、作られ続ける家具は美しいもので、そこには職人技が注ぎこまれていることも指す。

前回展より
前回展より

フェスティバルは様々な会場で展示会やイベントなどが催される。

コンベンションホールではフェスティバルの核になる「飛騨・高山新作家具展」が開催される。テーマブースには出展各社が、テーマの「永続性」に沿って、代表的なロングセラー製品を一堂に出品する。伝統に培われた、確固たる技術と各社の持ち味、強みを活かした製品のデザインと匠の技は必見だ。また、新作も発表する。

「2016匠DNA展」では、岐阜県木工デザイン協会に属する企業や個人が「永続性」をテーマに自由な発想で創造した作品を発表する。

「飛騨・高山のつくり手の会2016」(旧 飛騨のクラフト展)では、飛騨に住むクラフト作家が木工を中心に染色、陶芸など自慢の作品を出品する。

「第3回飛騨の家具絵画コンクール」では、高山市の小学生を対象に工場見学を実施し、「あったらいいな、こんなイス」をテーマに絵を描き、すべての作品と優秀作品を元に試作した作品を展示する。

「岐阜印」高山展では、メイド・イン・岐阜を大切に、岐阜を元気にするモノづくりの「岐阜印」の製品やそれに関わる企業を紹介する。


デザインコンテスト中間発表も開催

今回の目玉といえるのが、特別企画の「飛騨の家具アワード 家具デザインコンテスト」の中間発表とそれに関連したトークショーである。コンテストの中間発表は9月7日、飛騨・世界生活文化センターのミニシアターで開かれる。同コンテストはフェスティバルが新たな取り組みとして始めた。家具を始め木工製品の飛騨・高山のモノづくりは高度さ、確かなデザイン力の有数なメーカーがあることで知られているが、建築家やインテリアデザイナー、製品デザイナー、インテリアコーディネーターなどに家具づくりの産地、飛騨・高山をもっと知ってもらい、認知度を上げて、フェスティバルへの来場者数を増やす。このような目的で同コンテストを組合が企画した。

前回展より
前回展より

第1回では、テーマを「木製品のデザイン」に設定し、木を使った椅子、家具、照明器具、雑貨、建材などの製品デザインを8月22日締め切りで応募している。フェスティバルでは、2次審査まで通過したデザイン作品を発表する。飛騨木工連合会に加盟する13社が審査する。外部アドバイザーとして、川上元美氏(デザイナー)と林千昌氏(ロフトワーク代表、飛騨の森でクマは踊る代表)、山崎泰氏(JDN・登竜門ブランドディレクター)が参加している。授賞作品発表は2016年11月を予定している。

審査基準は▽木材の魅力、特徴が生かされているか▽飛騨のデザイン憲章に沿っているか▽飛騨でつくることを想定しているか▽将来の製品として可能性があるか。

応募は公式サイトとともに、デザイン情報サイトJDN(ジャパンデザインネット)でも募集している。

トークショーは、飛騨・世界生活文化センター大会議室で9月8日に開かれる。飛騨・高山産地に関わりが深い川上元美氏と佐戸川清氏(プロダクトデザイナー)、山崎泰氏が参加する。

さらに、特別企画として、「国産材家具サミット」も開催する。国産材を使った家具生産に積極的に取り組む企業――カリモク家具、カンディハウス、天童木工、飛騨産業、ワイス・ワイスが資源、環境問題と国産材を使用した家具の現状と将来について話し合う。

「飛騨の匠ミュージアム」はフェスティバル開催に間に合うよう、旧来の「飛騨ミュージアム」をリニューアルし、名称を変更した。また、高山市が「飛騨の匠の技・こころ」をテーマにした日本遺産認定を受けたことも契機にしている。飛騨の匠の歴史や飛騨の家具の変遷、さらには飛騨・高山の家具メーカーの椅子を展示・紹介する。

「ミニシアター」では「飛騨の家具」の源である「飛騨の匠の物語」や「飛騨の家具」の最大の特徴である曲げ木技術を学ぶ「飛騨の家具勉強会」を開催する。

「ウェルカムプラザ」では、飛騨で製作活動している個人工房が結集し2009年に結成された「飛騨の木工房の会」が作品を展示する。

「ふれあい広場」では、自主改善研究会が、3Dコッピングレースによる加工実演を行う。

御挨拶

岡田贊三
協同組合飛騨木工連合会代表理事

岡田贊三

平素は格別なるご支援、御愛顧を賜り厚くお礼申しあげます。本年も恒例の、飛騨の家具フェスティバルを開催いたします。2016飛騨の家具フェスティバルのテーマは「永続性」〜人と共に、時を重ねる〜(飛騨デザイン憲章第5条)です。

この「永続性」には2つの意味があります。一つはモノづくりの自己啓発や精神のよりどころになっている1998年に制定された飛騨デザイン憲章「自然と共生第1条」「人がつくる第2条」「心の豊かさ第3条」「伝統を生かす第4条」を「永続的に」使い続け、作り続けるデザインを目指すということ。

もう1つは、長い間作り続けられ、使い続けられているモノは、とても美しい形をし、そこには気概と誇りを持ってモノを生み出す職人の技が形となっているという意味があります。

私たちは、これからも、日本を代表する家具づくり、飛騨デザインの確立を目指して、飛騨から世界へ、日本の美と飛騨の心を発信し続けます。どうか、国内外の多くの方に来場いただき、ご高覧賜りますよう一同、心よりお待ちしております。

出展社紹介

ベッドシステム訴求

飛騨産業

ベッドシステム訴求

飛驒産業(岐阜県高山市、岡田贊三社長)は、フェスティバル期間中限定で「森のことば ホテル」をオープンする。天然木の家具や建具で包まれた、柔らかで上質な居心地の良い空間をトータル提案する。空間は「カフェ」「ロビーラウンジ・ライブラリー」「客室」「広縁」と4つのコンセプト空間に分け、そこではホテル空間を体感できる。

新シリーズと新製品は、メイン会場ではなく自社ショールームで展示する。

ショーウィンドーで「とと姉ちゃんの愛した家具」と題し、故・大橋鎭子さんが実際に使用していた椅子と同じ型の製品を展示する。また、イギリスのファブリックブランド「scion」とコラボレーションし、魅力と個性あふれる空間を提案する。

人気シリーズ「VIOLA」にロータイプキャビネットを追加する。高さが約10cm低くなり、よりスタイリッシュになった。

「飛驒産業ベッドシステム」をアピールする。サイズ・デザイン、マットの組み合わせ、材種・塗色を選べる点に特徴がある。デザインではスタンダードなものからヘッドレス仕様やサイドテーブルが一体となった仕様が選べる。また、オリジナルのベッドを開発し、ウッドスプリングと合せて寝心地とデザイン性を追求した。


70周年から未来へ

日進木工

70周年から未来へ

日進木工(岐阜県高山市、北村斉社長)は今年、創立70周年を迎えた。

それを機に、ショールームを全面改装し9月に披露する。最近、高山市が力を注いでいる観光産業の振興の一環をなすような内容にするとしている。

70周年記念として新製品を開発しているが、同社のモノづくりの歴史を画するような、素材、デザイン、機能ともに優れた製品が登場することが期待される。それは「世界に通じる上質なライフスタイルを提案」の継続を示すだろう。


追加アイテムを展開/柏木工

柏木工

追加アイテムを展開

柏木工(岐阜県高山市、関道朗社長)は、フェスティバルには新作ではなく、「シビル」の追加アイテムなどを中心の展開とする。

来年にはカタログを刷新するが、内容的には塗装や張り地を新しくする。

販売状況は今年春少し落ち込んだだけで、全体的に悪くはないという。建材部門は一昨年比で好調に推移した。

大きな話題を呼んだ、本社ショールームはオープン後、この9月で1年を経過する。建物自体の魅力や高山駅から近いことから、一般消費者や訪日外国人が多くなっている。工場とショールームをリンクしている点にも魅力の要因がある。各国の大使館が自国民に対しモノづくりを学ぶコースに推奨することも増加の要因だ。


ダイニングセット/シラカワ

テレビボード/シラカワ

シラカワ

長く愛用される家具

シラカワ(岐阜県高山市、白川勝規社長)は、新作のテレビボードとダイニングセットを出品する予定だ。

同社はフェスティバルに毎年、新作は出品しない。新作として発表した製品の多くは、消費者に長く使ってもらえるモノが多く、そこに価値を見いだしているからだ。

「ラプト」は2000年に上市したが、現在ロングセラーを続けている。「長く販売し続けることで、高い付加価値が得られる」と同社。

営業面で、販路拡大にこのところ力を入れている。首都圏中心だったが、最近では九州での販路開拓を目的に、家具産地・大川のエルバーレに常設ショールームを開設。東京では6月に東京デザインセンターに東京ショールームをオープンさせた。


メープルリッチ進化/イバタインテリア

イバタインテリア

メープルリッチ進化

イバタインテリア(岐阜県飛騨市、井端清秀社長)は、メイン会場と個展で製品を出品する。メイン会場では、テーマの「永続性」に沿った製品、ロングセラーの「木楽(きらく)」を出品する。

20年超で人気を保っているのは、飛騨の家具の一面、ナラ材をふんだんに使い、少々カントリー的な感覚があること、アイテム数の豊富さだ。一方、前回のフェスティバルで発表したメープル材を駆使した「メープルリッチ」の進化版である「メープルリッチSE」を出品する。ウォルナットとメープルを組み合わせた。メープルリッチそのものが発売以来、好調な売れ行きを示す。


その他の出展社

オークヴィレッジ株式会社 株式会社キタニジャパン 有限会社仏壇工芸ほりお
木童工房株式会社 株式会社柿下木材工業所 有限会社雉子舎
株式会社木馬舎 株式会社プラス・ワン 岐阜県生活技術研究所
岐阜県木工デザイン協会 飛騨高山つくり手の会 飛騨の木工房の会
岐阜印/メイド・イン・岐阜・プロジェクト事務局


この記事は紙面の一部を抜粋しています

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