
ドイツスタイルの合理化生産マットレスの特徴技術を
工場を視察していて気が付いたことがある。ドイツの生産形態のことだ。1969年いまから47年前、ヨーロッパ7カ国を視察した。ドイツはケルンのフェアに度肝を抜かれ、同時に家具工場の巨大さ、自動化に驚かされた。工場の入り口に木材を入れると家具になって出荷所に出てくるのではないかと錯覚する機能型の工場だった。
マイスター制度が根付いているから全てが合理化優先ではないが、この度案内された工場もベッド工場であった故かなおさら合理的に生産され、すべての工程が監理されていた。コンピューター制御での管理工程で、ラインも品種別に、ロットも含めて自動的に流れる。透明人間が岐路で仕分けしているのか、というほど精密かつ丁寧な仕分けの流れだった。

そこにパーツとして、またモデル別に東欧(ポーランド、ルーマニアなど)の工場がOEM生産し、先に東欧の若者がドイツの家具工場に技術取得を兼ねて就職することは紹介した。くどいが基本に徹底した「合理化生産」と「メイドイン・ジャーマニー」のこだわりが流れていた。
言うまでもないがベッド工場はマットレス工場だ。ノンコイルかコイル形状で硬軟、強度、体系適応の寝心地や健康への特性を創りだす。あとはウレタンやマット生地などの特長だ。イノベーションはここにつきる。またこうした分野でドイツとイギリスが先駆してきた。ベッドフレームはどこでもできる。木製技術が基本にあればいい。

この生産地の大手に3Cホールディングスがある。ここと提携しているソファメーカー、RIETBGER家具社を訪問した。創業が2002年、今年で14年になる。
(続く 長島)
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こちらの連載記事は2016年4月5日号、13面より抜粋しました。