家具購入の新しい市場開拓へ/大塚家具 リユース家具の販売始動

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大塚家具(東京都江東区、大塚久美子社長)は家具リユースを本格的に始動する。9月8日、同事業についての新たな展開について有明本社ショールームで大塚社長が記者説明会を行った。

同社のリユースは従来型のリユースとは異なり、自社工場の職人の高い技術で上質な家具の元来の価値を取り戻したり、技術とアイデアで価値を加え、新たなオーナーに適正価格で提供する、まったく新しい形のリユース。提供する製品は、同社で取り扱う通常販売家具同様の耐久性、安全性、倫理性など耐久消費財としての基準をクリアした、品質の高いものとなる。

大塚家具有明本社ショールームで販売しているリユース商品の一例のソファ
大塚家具有明本社ショールームで販売しているリユース商品の一例のソファ

同社は全国の20歳代から60歳代の男女各年代200人ずつ計1,000人にインターネット調査で家具の買い替えとリユースに関する調査を実施した。その結果、家具・インテリアを「買い替えたいのに買い替えられない」人は48.5%、捨てたいのに捨てられない家具保有者は43.1%という結果になった。買い替えを躊躇する理由として(複数回答)第一位が「買い替えるお金がないから」が68.2%、二位に「処分するのがもったいないから」が36.7%と答え、金銭面のほか、使えるのに処分することへの抵抗感が買い替えを躊躇する原因になっていると分析。また、63.5%の回答者が家具を買い取ってもらえる制度があったら、新しい家具を買うと回答。また、46.1%が家具・インテリアにも中古市場があったら利用したいと回答した。

このような結果から、「信頼できるリユースの仕組みがあれば、オーナーは資源や環境を守りながら心置きなく家具を手放し、生活の変化に合わせたインテリア作りができるようになり、次のオーナーは、低予算で良質な家具を手に入れることができる。家具のリユースは、大量生産、消費、廃棄のファスト・ファニチャーに代わる新たな選択肢となりうる」と大塚社長。

さらに、リユースにおける修理・加工の過程では、職人の高い技術が必要となり、リユースの仕組みによって、製造業の海外流出で活躍の場が減っている日本国内の家具職人の優れた技術が活かされ、ものづくりの伝統や技術の継承となる。

他業界と協力関係の構築も進める。第一弾として、俳優の伊勢谷友介が代表を務めるリバース・プロジェクトとの新たなアライアンスも発足した。今後もリユース文化の定着に向けた協業や取り組みを推進して行く。

生活者の協力、認知を広げるために全国で買い取り・下取りキャンペーンをスタートさせる。第一弾として9月8日から10月16日までサッポロファクトリーを除く同社の全店舗を対象に実施。買い取りは同社以外の商品も対象となる。申込みはインターネット、電話、最寄りの店舗で受け付ける。申し込まれる家具については「捨てるのにはもったいない家具が申し込まれ、ある程度の質のフィルターがかかるのではないか」と大塚社長は予想する。

2016年10月中旬を目処にイベント・ショッピング・レストランの複合商業施設ATC(大阪府大阪市住之江区)内に、アウトレットとリユースの複合店となる新業態店舗「IDC OTSUKA アウトレット&リユース大阪南港」を関西地区に初出店する。約5,500m²の面積で、関西地区初の大型拠点となる。また、神奈川県横浜市・鶴見の店舗をリユース品販売店に業態転換することを発表した。「リユースにより、買い替えが活発になり家具業界全体のパイが広がり、市場拡大につながっていくのではないか」と大塚社長は語る。


この記事は紙面の一部を抜粋しています

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