
リードベルガー社に見る多様な機能ボード機能的な暮らしを基本に追及
3Cと提携するリートベルガーメーベルヴェルケ社のルドルフ・アイケンケター社長が案内する先の工場ショールームの続きに入る。スモールダイニングのコーナーに収納がセットされ、日本でいえばリビング・ダイニングのルーム構成といえる。機能的なドイツならではの特徴は収納家具に現れていて、左右の収納棚の扉をスライドして締めるとテレビが現れるなど、狭い居住空間でも機能的な暮らしを追及するシステムに仕上げていた。

ルドルフ社長は「2010年に初めて同じ機能のカラーのコンビネーションを開発した。ナチュラル、レッド、ホワイトのカラー別で、ソファ、ボード、テレビ台、音響ボックスや扉まで連動したシリーズにした」と語った。基本的なセットは棚ものと収納のコンビで、この他では木製ラック専門の工場などを2つ構えている。
購買者の動向として、ルームセットの他に、ミラーなどをチョイスしたり、セットした小物家具などを選んでいく。デザインは変わる。棚物両サイドは化粧紙、メインの扉材は無垢で販売価格を抑さえるコストを工夫していた。カラーは15種類あり、仕様も3枚扉のワイン棚、樹脂の棚等、市場のニーズを先取りした使用に便利で、かつインテリア性も高いデザインで訴求していた。棚の戸に把手を付けず、指一本で軽く開け閉めが出来る使用だ。
製品は音響のローボードが多く、次いでテレビ台なども豊富な種類を揃えていた。音響ボードの特徴として、リモコンが台上に設置されていて、いちいち扉を開けることなく音響効果をコントロールできる。「なるべく表に置かずに収納する」ことを前提にしているとルドルフ社長が言うように、テレビボードの台そのものに音響効果装置が組み込まれ、その上にテレビを置いてみる仕組みになっていた。
8年間売れ続けているという幅の狭いキュリオケース、テレビボード、本棚、食器棚など多様な種類を量産し、これらをまたキッチンルームなどに包括してブランディング化していた。
(続く 長島)
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こちらの連載記事は2016年6月5日号、19面より抜粋しました。