羽毛の産地偽装疑惑の払拭/第22回日本・台湾・中国三方羽毛懇談会開く

寝装ジャーナル<紙面から>

日羽協が中国、台湾の業界へ協力要請

「第22回日本・台湾・中国三方羽毛懇談会」は9月5日から7日まで、台湾の台中・林酒店で開催された。毎年、日本と中国、台湾の羽毛業界の業界3団体が一堂に会して三国の羽毛市場の現況と課題などを集まって情報交換し、話し合う会議。挨拶、現況報告の中で、日本羽毛製品協同組合(日羽協、柳場弘理事長)から羽毛の産地偽装疑惑に関連し、羽毛原産地のトレーサビリティの徹底を中国と台湾の業界団体に強く要請した


懇談会には日本からは日羽協(柳場弘理事長)の組合員26社・37人、台湾区羽毛輸出業同業公会(張詔凱理事長)から75人、中国羽絨工業協会(姚小蔓理事長)から77人、合計189人が出席した。

立って挨拶している日羽協の柳場弘理事長。右方向に台湾区羽毛輸出業同業公会の張詔凱理事長、中国羽絨工業協会の姚小蔓理事長
立って挨拶している日羽協の柳場弘理事長。右方向に台湾区羽毛輸出業同業公会の張詔凱理事長、中国羽絨工業協会の姚小蔓理事長

懇談会では、冒頭、台湾区羽毛輸出業同業公会の張理事長が開会挨拶を行い、次のように述べた。「羽毛産業は、一部地域を除いて、羽毛原料の供給は順調なので、数字では、各国の羽毛原料と製品の輸入、輸出の総数量と総金額が少し下がっているにしても、業界の取引は従来にも増して、活発になってきている。今回の懇談会で、羽毛産業の発展を宣言し、将来の羽毛産業の明るく希望ある道を拓いていきたい」。

台湾行政院農業委員会の黄金城副主任委員の挨拶後、中国羽絨工業協会の姚理事長が挨拶に立ち、今年上半期の輸出統計によると、羽毛の輸出額は前年同期比15.7%減少したが、そのうち、日本への輸出額は18.6%減少し、一方、台湾への輸出額は0.8%増加したものの、輸出量は31.2%大幅に減少したと述べるとともに「中国国内の羽毛市場は様々な困難に直面している。中国、日本、台湾の羽毛市場の安定と発展を安定的に確保するのは、私たちが直面する大きな課題である」と強調した。

さらに「羽毛市場の品質管理を強化し、偽造品と戦い、製品の品質を向上させ、羽毛市場を発展させることが、当工業会の主な仕事である」と述べ、「品質管理の強化については現在、羽毛の等級基準を研究し策定中である」ことを明らかにした。その内容について、「中国基準のGB/T17685に沿って、かさ高基準を上げ、より厳しい基準で羽毛品質を選別し、羽毛及び羽毛製品のランクを高め、良質すなわち高価の市場原則を反映させる。この等級基準は通販市場にも浸透させる」と結んだ。

日羽協の柳場理事長が挨拶に立ち、羽毛の産地偽装疑惑で企業倫理が問われ、疑問の余地がない原料供給を台湾区羽毛輸出業同業公会と中国羽絨工業協会に対し協力の要請をした。「羽毛の産地偽装疑惑は、現在は羽毛の産地を特定する検査方法が世界的に確立していないことをいいわけにし、行われている。これは企業の倫理が問われる。最高の羽毛ふとんを多くの人に使ってもらうためには、ここにお集まりの台湾、中国、日本の羽毛業界が力を合わせ、疑いがない、真の羽毛ふとんを育て上げなければならない」。

トレーサビリティ必須を説明

柳場理事長は原産地証明書を補完する方法、欧米のトレーサビリティシステムや日本を含めて産地の追跡方法などを研究すること、試買テストでは従来の品質検査に加えて産地表示も調査することなどを実行していくと述べ、「悪化は良貨を駆逐する、という言葉がある。日羽協は正直に取り組んでいる適正な商品が、不適正な商品に負けることがないようしっかり管理していく。そのためには、本日出席の台湾、中国のサプライヤーの皆様の御協力が是非とも必要だ。力をお貸しいただきたい」と呼びかけた。

続いて、各団体が各市場の現況を報告した。日羽協は山本正雄専務理事が日本経済と羽毛業界の概況、日本の羽毛市場の現状、業界活性化に向けた2016年度の事業概要を報告した。

羽毛の産地偽装疑惑の問題については、山本専務理事は「メディアでの報道があり、経済産業省が産地偽装疑惑払拭のため唯一の認可団体である日羽協がリーダ―シップをとり対応するよう、要請したこともあり、消費者の羽毛製品に対する信用と信頼を回復させるため、また、原産地トレーサビリティの文書確認システムを確立するため、9月1日から産地対策委員会を発足させた」と述べた。原産地証明書など関連書類の監査は第三者機関のコントロールユニオンジャパンに委託したことも説明した。

景品表示法の違反行為である産地偽装を撲滅するため、法令順守を中国、台湾の両組合に要請した。

台湾区羽毛輸出業同業公会と中国羽絨工業協会へは、組合員企業が加工記録を整備し、書類として提出してもらえるよう、強く訴えた。


この記事は紙面の一部を抜粋しています

日本羽毛製品協同組合ウェブサイト

ホームリビング/寝装ジャーナル 購読に関するお問い合わせはこちらから