フランスベッド 静岡羽毛工場メディア初公開

フランスベッド 静岡羽毛工場メディア初公開

こだわりの国内一貫体制で安心な製品を市場供給

フランスベッド(東京都新宿区、池田茂社長)は同社の羽毛生産工場である「静岡工場」(静岡県掛川市大渕9100)の見学会を9月15日に実施し、同工場をメディアに初めて公開した。

工場外観
工場外観

同工場は1984年1月に竣工。敷地面積は東京ドーム約1.8倍の8万2,500m²、延べ床面積は約2万6,500m²。羽毛ふとん生産ラインを主力にマットレス生産ライン、自転車生産ラインなどの生産設備を持つ。ふとんの生産能力は月産3,000枚。

今回メディアに公開した理由として、「羽毛産地偽装が報道されてから前年対比10%増を保っている。以前から小売店には工場見学をしていただいていたので、当社工場が行っている安心、安全を基にした作り方が支持されたのではないか。また、顧客を思った製品は良い結果に繋がるということを発信できたら」と生産開発本部取締役生産開発本部本部長の上田隆司氏は説明した。

生産開発本部取締役生産開発本部本部長の上田隆司氏
生産開発本部取締役生産開発本部本部長の上田隆司氏
生産企画部静岡工場工場長の植松始氏
生産企画部静岡工場工場長の植松始氏

同工場の羽毛ふとんは原毛検査から検品まで自社一貫生産、原毛に制菌・防ダニ加工、羽毛の検査など安心・安全の品質検査を行っているのが特徴。

また、一貫体制を活かし、過去10年の精製された羽毛のサンプルを保管する。洗浄前や精製工程の途中のものなど様々な状態で保管し、顧客からの問い合わせに対し、原因を追究し対策を行う。同社では、静岡工場で洗浄され、加工を施した羽毛(充填物)に対し長期10年の保証をする。

生産企画部静岡工場工場長の植松始氏による同工場紹介、羽毛ふとんの製造工程について説明後、工場見学を行った。

同工場では原毛の受入検査後にサイクロンで石ころや木片など異物の除去を行い、その後、原毛除塵機でさらに小さな異物を除去する。除塵後には高さ12、13mの大型洗浄機で2回洗浄し、6回すすぐ。

① 原毛を投入
① 原毛を投入
② サイクロンで1回目の異物除去
② サイクロンで1回目の異物除去
③ 原毛除塵機で2回目の異物除去
③ 原毛除塵機で2回目の異物除去

同社の主力羽毛の産地はポーランド、ハンガリー、カナダなどいずれも良質な水鳥が育つ寒冷諸国の国々。原毛はフルウォッシュされており、そのままでも使用できるが、洗浄を再度行う。工場裏手に広がる小笠山を通じて自然ろ過された軟水の湧水を一回に約4㌧使用し、油分を0.5%まで落とし理想的な状態に仕上げる。洗浄には洗剤メーカーと共同開発した独自の環境配慮型ヤシ油系由来石鹸を使用する。

洗浄、すすぎ後に制菌・防ダニ加工「ハイパーバイオクリノマックス加工」を施した後、脱水し、抗アレルギー加工技術「アレルα(アルファ)」を施す。

その後、乾燥機に入れ、100度以上で、乾燥、殺菌する。冷却除塵機で冷ましながら水に溶けない異物を除去するため、3回目の異物除去を行う。選別では、フェザー、スモールフェザー、ダウンに選別する。

④ 大型洗濯機で洗浄から脱水を行う
④ 大型洗濯機で洗浄から脱水を行う
⑤ 選別でダウン率を調整
⑤ 選別でダウン率を調整
⑥ 縫製工程
⑥ 縫製工程

側生地縫製では、生地選びの後、縫製(立体キルティング縫製他)が行われる。「キルティングはキルティング内部の小部屋を仕切るテープに一枚仕切りテープを開発した。一般的な二枚仕切りテープは縫い合わせのすき間が多く、羽毛が漏れ出しやすく、羽毛量にムラや片寄りが生じる場合がある。また、縫い目に羽毛がからまりやすい。一枚仕切りテープは部屋を一枚のテープで仕切るため、すき間が少なく、羽毛が漏れだしにくい」と植松氏は説明した。縫製パターンが複雑な一枚仕切りは機械縫いが難しく、すべてが手仕事になる。

充填作業では充填機に重点量を入力し、1マスづつ自動で計算され、熟練の手さばきで充填。原料を詰めたマスの口を縫い合わせた後、キズ、汚れ、縫い忘れ、充填量の不均等など完成品検査が行われ、専用ケールに梱包し、完成となる。

⑦ 羽毛の充填工程
⑦ 羽毛の充填工程
⑧ 仕上工程
⑧ 仕上工程
⑨ 検品工程
⑨ 検品工程

工場見学では、原毛試験、洗浄、制菌・防ダニ加工後、選別後の各工程で必要な試験を行う試験室の見学も行った。同試験室は羽毛の残留有機物を検査する「酸素計数試験」、生地の通気を調べる「通気性試験」、現地から取り寄せて品質の確認をする「原毛シッピングサンプル調査」、「洗浄度試験」などが行われる。

洗浄度試験では、加工を終えた羽毛の試験液を透視度計に入れ水の透明度を測る。その手法は河川の水質検査などとまったく同じやり方。万が一、透明度が基準に達しない場合は洗浄工程を改めてやり直すという。


この記事は紙面の一部を抜粋しています

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