ドイツの生産地の現状と事業 デュッセル北東に約17社でグループ形成(17/23)

ドイツの生産地の現状と事業

パネル生産に近い家具生産形態顧客個々の図面に合わせて管理

家具工場のイメージは木取り加工から始まって工程的に作業員を配し、専門分野の技術員、技能工が作業する。そうしたイメージとはまるでかけ離れて、住宅パネル工場か、2×4工法の住宅工場のような内容だった。広大な工場内にはパネルが積まれていて、その周辺、工場内外周、先号で述べたロールコンベアーが走る。そこへ部品、半加工製品が縦横に運ばれてくる。

珍しい存在の工員は、顧客伝票(この場合はチップでコンピュータ管理されたコード分類されたパーツ管理場(膨大な部品や金具類)から取り出して出荷客別に組み立てる。1日約400の顧客へ対応できる流れ作用システムになっているという。これら全てがシンプルに、自動化されて、工場内を循環していた。また、コンテナも必要なパーツをコード記号でまとめて流していた。

パネル工場のようなライン
パネル工場のようなライン
看板なきカンバン方式
看板なきカンバン方式

「顧客からのオーダー図面はセールスが作成する。この図面に基づいて工場が動くようになっている。加工場で手抜きがなようチェックし、改めて工程を戻したり、FIDチップにより、どこをいまその部品、半加工製品が流れているか、確実に認識できるようになっている」とボン・メーベル社のルドルフ・アイケンケター社長は語った。

先にトヨタ看板方式の看板の類は一切ない、と書いた。ソリッド材の柄から始まり、全てが自動カートとロールコンベアー、ベルトコンベアーのシステム管理工場だ。筆者の工場感は「工場のフロアが生き物のように動き、最終的に箱物が作られている」というものであった。バーコードの裏面に製品デザインが浮き上がっていた。コードの中にチップが埋め込まれているのだ。

大型の自動カートが主役のような工場で、生産工程の全てが成立しているようだ。17社が近郊に集まり、家具生産地の形態を成す、各自の製品特性を持ってルームトータルのコラボをする、そうしたドイツらしさ、伝統産業形態の変化とイノベーションを教えられた。

東欧を協力工場にして、かつ従業員の手不足をポーランドから研修導入する、そうした地勢にもドイツは恵まれている。

続く 長島)

ドイツの生産地の現状と事業 Index はこちら


こちらの連載記事は2016年8月5日号、19面より抜粋しました。

ホームリビング/寝装ジャーナル 購読に関するお問い合わせはこちらから