【本紙選定】2016 寝装寝具分野7大ニュース

寝装ジャーナル 紙面から

今年、本紙が注目したニュースを7つ取り上げた。最も業界を騒がせたニュースは、一般紙から飛び火した「①日羽協、産地偽装報道に困惑」だろう。その他、今年は西川産業が創業450周年を迎え、また寝具寝装品の国産認証制度「J∞Quality(ジェイクオリティ)」がスタートした。また、7大ニュースには入らなかったが、今月から洗濯表示が変更され、日本寝具寝装品協会(JBA)は寝具業界に向け、ふとん製品の洗濯表示の表記例を示している。


①日羽協、産地偽装報道に困惑

日本羽毛製品協同組合(日羽協/東京都中央区、柳場弘理事長)は5月9日、朝日新聞の報道から始まった、羽毛ふとんの産地偽装の疑惑について「羽毛業界には産地偽装の製品も存在する」という記事によって困惑していることから、同組合としての対応を発表した。従来にも増して品質管理体制の強化及び原産地表示を徹底監視していくとの内容だ。

日本の羽毛ふとんの年間販売数量は320万枚といわれ、そのうち日羽協組合員は90万枚を生産販売している。日本市場に流通している羽毛ふとんの4分の1しかシェアはない。国産は非日羽協組合員が40万枚を販売している。国産は併せて130万枚となる。

今回、産地偽装疑惑の対象になったのは全体の320万枚。同組合は今回、メディア報道に対応するのは初めてだが、羽毛業界向けには、羽毛の原産地の適切な表示の徹底については2014年5月と2015年1月に組合員へ対応通達を出しており、産地表示に関しては適切な管理をずっと行ってきた。

新聞報道は、あたかも日羽協組合員が生産販売する羽毛ふとんも疑惑対象との誤解を与えたようだ。


②西川産業、創業450周年

西川産業(東京都中央区、西川八一行社長)が創業450周年を迎えた感謝の会が5月12日、都内のホテルで盛大に行われた。同会は取引先販売関係、同社製品納入業者らを招いて、同社の450年の歴史と現状、これからの事業方針などを紹介するとともに、今日までの長年の取引に対して感謝の意を込めた。

西川産業らしさが随所に出たのは、招待客と同社が一体となった和やかさで、取引関係を越えた温かみと安らぎ、真からの祝意が会場に溢れていたことだ。特に西川甚五郎会長の450年の一端を担ってきた深みと、西川社長の若さに満ちた革新性のチャレンジ、感謝の会の企画、演出が招待客に楽しい時間をもたらせた。


③西川チェーン、「眠りの相談所」1,000店目標

第57回西川チェーン総会が3月10日、グランドハイアット東京(東京・六本木)で開催された(チェーン店加盟258社)。総会では平成28年度事業計画として、西川創業450周年を迎え、眠りを通じて予防医学に貢献できるよう、科学的根拠に基づいた信頼性高い情報をもとに、「眠りの相談所」としての環境づくりに注力していくことが掲げられた。

西川チェーンでは、寝具専門店を「眠りの相談所」と位置づけ、「お客様一人ひとりの眠りを革新し、健康増進に貢献する地域の拠点として『眠りの相談所』を1,000店舗設ける」と目標を掲げる。これは人口10万人超商圏に1店ということになる。

眠りの相談所は、地域の健康を支える新たな拠点を目指すそのために健康に関する様々なセルフチェックができる機能を導入し、質が高い眠りを通し、地域の健康増進に貢献する。


④JBA、J∞Qualityの純国産認証開始

寝具寝装品の国産認証制度が4月1日からスタートした。日本の寝具寝装品の需要を高め、繊維・縫製産地を活性化し、国産の寝具寝装品の価値を内外に広く訴えていくことを目的に、日本寝具寝装品協会(JBA/東京都中央区、西川八一行会長)が加盟する日本ファッション産業協議会(JFIC/東京都中央区、三宅正彦会長)が、寝具寝装品を対象に認証制度「J∞Quality(ジェイクオリティ)」を実施する。

同制度の実施で純日本製の寝具寝装品に対する品質や安全・安心に対する消費者の認識が高まることが期待される。


⑤西川リビング、寝具の疲労軽減効果を科学的に実証

西川リビング(大阪市中央区、宮川一幸社長)は1月29日、身体にあわせた敷き寝具が睡眠の質を改善するだけではなく、睡眠後の翌日の疲労軽減にも効果を発揮することを、大阪市立大学との共同研究で科学的に実証したと発表した。寝具が日中の疲労を軽減することを科学的に実証したのは日本で初めて。

同社はこの成果を受けて、より睡眠と寝具を含めた寝環境の整備に力を入れていく。


⑥上半期の寝具総輸入額が久々のマイナス成長

本紙は、財務省が発表した「平成成28年上半期輸入統計」に基づき、寝具類の輸入額数値をまとめた。その結果、平成28年上半期(1月〜6月)の寝具総輸入額は前年同期比4.2%減の629億7,399万円となった。

上半期の寝具総輸入額が前年同期日でマイナス成長となったのは久々のことで、昨年の上半期は一昨年同期比3.9%増とプラス成長であった。今上半期の寝具輸入国数は輸入額トップの中国をはじめとして49カ国で、前年同期から1カ国増えたことになる。

49カ国中、前年同期比がプラス成長となった国はわずか13カ国で、マイナス成長が26カ国、前年同期比計算不可が10カ国となった。さらに輸入額ベスト10カ国をみると、前年同期比プラスの国は、輸入額3位のデンマーク、同4位のイタリア、同7位の台湾、同8位のマレーシアの4カ国のみ。他の6カ国はマイナス成長となった。


⑦西川産業会長、14代当主西川甚五郎氏死去

西川産業の代表取締役会長、西川甚五郎氏が5月17日午後1時45分、呼吸不全のため死去した。84歳。通夜及び葬儀は近親者で営んだ。喪主は妻の西川暎子さん。お別れの会は6月30日、帝国ホテル東京で執り行われた。

甚五郎氏は、亡くなる5日前の5月12日に開催された「西川創業450周年 感謝の会」に出席している。同会に招待された取引先販売関係、同社製品納入業者など、支えてくれた多くの人々に謝意を表し、最後まで会長の責務を全うした。甚五郎氏の略歴は次の通り。

1961年同志社大学経済学部卒、同年西川産業入社。68年に副社長、91年に社長に就任。ファッション性や科学に基づく質の高い眠りを追及し続けた。また、全日本寝具寝装品協会の会長なども務め、寝具協会の発展に寄与した。


この記事は紙面の一部を抜粋しています

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