ドイツの生産地の現状と事業 デュッセル北東に約17社でグループ形成(23/23)

ドイツの生産地の現状と事業

高齢者のための家具・ベッドをコティージのような寝室環境を演出

上下の昇降ベッドは介護用には最大80cmまで上昇、それ以上高くならないようにしている。通常は、48cmでそれ以下はない。身体サイズの違うドイツと日本では違って当然だろう。ドイツでは高齢者が長年、親や子供たちと暮らしてきた家を子供の独立とともに手放し、高齢者だけが集まって暮らす環境の整った街ができているという。

そうした街で、介護用のベッドをはじめ関連家具の需要が多くなってきた。それも高齢者や介護用というコンセプトでなく、「高齢者+障害者」というコンセプトだ。同社は事業路線として「コンフォートリビング」という分野の括りで販売展開している。具体的には①利用者が手で引き出した吊り服を、下の受け台で取って着服する機能。②車椅子で出入りのできる「寝室+リビングルーム」など。先にも紹介したが寝室は寝る場所ではなく、生活する場になった。

同社社長の談話を記す。

「50年前、寝室はベッドを売り、リビングはソファを売った。今は新しい寝室はベッドのみではなく、収納を含め家全体のスタイルをコーディネート販売をしている。この変化はシステム化していくことがキーポイントだ」。「そのためセールスマンはトレーニングシステムを備えている。営業活動でも平常そうした対応が求められる。利益を出さないと事業経営の意味がない」。

また、「木目のクローゼットのテクニックがテーマになって来た。保守的な製品にも新しいものが求められる。キッチンや寝室、リビングもデザイン化してきた」。「5年前にボックススプリングが出て、今までの売り方を変え、マテリアルの広がり、テキスタイルがベッドルームを革新的に多彩化した。若者は自室に籠って出てこない。室内が快適だからだ。当社でも格好いい寝室を提供していきたい」。「5年後には寝室と他の部屋の区分が無くなる可能性がある。さらにバスルームがすごく変わり、ウェルネスな感覚がある」。

「昔と違って部屋が狭くなっているので、どううまく収納するかが当社の次のテーマだ。ライフスタイルには3種類の括りがある。その中核の収納機能をショールームで作りたい。また、窓と環境と寝室をデコレーションしてきた。そうしたトータルなルーム、環境を2,500ユーロで出荷し、ロシアでは5,000ユーロで売られている」。(注・森林のパネルを窓脇に張り、寝室トータルで自然の中の別荘のような雰囲気を醸していた)

(終 長島)

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こちらの連載記事は2016年10月5日号、15面より抜粋しました。

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