新進インテリアショップ3社 既存家具専門店の低迷尻目に着々全国展開

新進インテリアショップ3社 既存家具専門店の低迷尻目に着々全国展開

家具インテリア市場の低迷が叫ばれる中、予想外ともいえる新進企業3社がこの10年間で急速に店舗を全国展開し始めている。
ミサワが進める家具とカーテンのインテリアショップunico(以下ウニコ)、家具のスペシャリティストアともいうべきスタイルプロポーザ(以下スタイルプロ)、アーバンリサーチが展開する家具とアパレルファッションの新業態型店のDOORS(以下ドアーズ)の3社がそれだ。


ウニコ/家具とカーテン核に42店舗展開
スタイルプロ/アイテム絞込みで23店舗
ドアーズ/家具&アパレル訴求の66 店舗

ちなみに、家具インテリア市場はバブル景気崩壊以降、年による多少の上下動はあるにせよ、その規模額は縮小の一途を辿ってきた。

とくに市場縮小の変化を大きく受けたのが家具専門店で、経済産業省が隔年ごとに行ってきた商業統計調査結果によると、バブル景気が崩壊した平成3年、家具専門店業界は店舗数2万5,033店、総販売額2兆7407億2,800万円であったものが、最近年調査結果の平成26年には店舗数5,380店舗、総販売額6,283億200万円へ大きく落ち込んでしまった。この間の伸長率をみると、店舗数は78.6%減、総販売額は77.1%減というまさに壊滅的な減少率である。

ショッピングモール中心に出店を

そうした悪環境下で地元立脚型の多くの単独型老舗家具店が倒産、自主廃業、転業を余儀なくされ市場から姿を消していった。

その一方で、家具&ホームファッションの業態開発で革新経営に挑んだニトリ、東京インテリア家具、家具&ホームセンターの複合経営で新たな道を切り開いたナフコ、島忠、山新などの企業が家具専門店から脱する形で多店舗化の道を歩み始め、今日に至っている。

一方、生き残ってきた既存型の家具専門店の多くは整理淘汰の嵐に巻き込まれながらも、必死の努力で事業基盤の維持に注力しつつあるが、市場低迷と有力チェーン企業の出店圧力の中で、明日への展望が見いだせなくなりつつあるのが現状だ。

unico(ウニコ)
unico(ウニコ)

ところが、ウニコ、スタイルプロ、ドアーズの3社は家具インテリア市場の低迷、一部有力企業による市場席巻などどこ吹く風の態で、店舗をジワジワと全国展開し始めている。

ウニコはオリジナル家具中心にオリジナルカーテンをプラスさせた家具ショップ。

スタイルプロはソファ(とくにコーナーソファ)、ベッドをメインに、わずかにダイニングテーブル&チェアを加味した商品展開のアイテム絞り型の家具専門店。

ドアーズはオリジナル開発家具を中心にカリモク家具の60タイプも扱い、さらにアパレルファッションを混在させた業態型ショップだ。

これら3店に共通しているのは、①いずれも歴史が浅いこと(ウニコを運営するミサワはもともと精密機械の製造販売でスタート。ウニコそのものは1998年スタート。スタイルプロは2008年設立。ドアーズを運営するアーバンリサーチは1974年ジーンズカジュアルショップとしてスタート。2003年初のドアーズを出店)、②ショッピングモールへの出店が中心、③店舗規模は600m²〜1,000m²前後の家具インテリアショップとしては至って小規模――という点だ。

style proposer(スタイルプロポーザ)
style proposer(スタイルプロポーザ)

商品面をみると、①スタイルプロはソファ、ベッドともに総張りタイプが多く、とくにベッドの総張りタイプは一般の家具専門店では扱いが少なく差別化商品である。オリジナル開発を訴求、テレビドラマへの協賛貸出をPR戦略として活用している、②ドアーズは家具&アパレルファッションの業態型店で、家具はシンプルモダンを中心に箱・棚物家具も扱う、③ウニコは家具とカーテンを中心とするライフスタイル訴求型の商品構成が特徴――などとなる。

密度薄い店舗展開事業成否は今後に学ぼう既存家具店

一方、これら3店の事業展開上の異質な面を追うと、①ウニコを運営するミサワは平成23年、株式を東京証券取引所マザーズへ上場(平成27年、東京証券取引所市場第一部へ移行)、②スタイルプロはショッピングモールへの出店のほか、中部地域中心に大手寝装寝具販売店の“ふとんタナカ”とタイアップする形で同社の店舗内にインショップ展開を進める、③ドアーズを運営するアーバンリサーチはアパレルファッション市場で、ROSSO、KBF、かぐれ、SonnyLabelなど、多様なブランドを開発展開している――などが挙げられる。

ちなみに、これら3店の店舗展開現況をみると、①ウニコは1道1都2府18県に42店舗、②スタイルプロは1都2府13県に23店舗、③ドアーズは1道1都2府14県に66店舗――をそれぞれ展開する。

その展開密度をみると、ウニコは関東、ドアーズは関東と近畿、スタイルプロは東海でかろうじてローカルチェーンの形をとるが、他の地域は未組織の状態にあり、店舗展開の効率は今のところ、コスト、人事、物流などの面で問題を抱えているといえる。

DOORS(ドアーズ)
DOORS(ドアーズ)

これら3店が今後、真にチェーン店として全国市場に根を下ろすことができるか、予断を許さないところだが、その果断な挑戦は既存の家具専門店業界としては見習わなければならないところだろう。


この記事は紙面の一部を抜粋しています

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