
ロアからアッパーミドルへ製品幅ベッドルームには大型収納が必須
東京インテリア家具幕張店のリニューアルのことをこの連載で書いたが、ブランドギャラリーのスタイルでドイツのムスタリングの売り場があった。日本でも最も古くから知られてきたブランドで、ジェフサが取り扱い、大手販売店の多くが販売した。このムスタリングやガラントメーベル(家具開発販売機構、ジェフサとジャパン法人設立)へ、ドイツのロードケンパー社らが生産受注していた。

同社のショールームはロアからアッパーミドルまで、どちらかというとボリュームゾーンを狙ってリビングルームなどを構成する。価格帯の特徴づけは主に塗装の仕方によると担当者は語った。無垢材のウォルナットを使用したテーブルと棚は外部に委託した椅子とセット。生産形成はどこか大川に共通したところがあった。
ビーチ材のローボードも付加価値(価格帯に比べて顧客ニーズの充足度が高い)を持ち、「従来、ベッドのロードケンパーと言われたが、リビング家具でも著名になってきた」という。ドイツでは東独の低コスト生産が先行したが、この間に西独ではMDFにピアノ塗装をしたテーブルなど、技術力で付加価値を持つ製品開発を促進した。

パターンとして目についたのは、ボックスベッドに大型収納を添え、細身のチェストをコーディネートしたスタイルだった。大型収納はベッドルームに必然で、二枚の引き戸か三枚の開き戸となっていた。一枚の幅は40から50cm、高さは2,027cmから2,040cmが多い。こうした製品を含めて、日本でも流行るネット市場には売り出したくないと語る。お客の顔を見て販売対応することが大事だからだという。
(続く 長島)
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こちらの連載記事は2016年2月25日号、12面より抜粋しました。