【ニュースリリース】クラス 商工中金から無保証で3億円を調達 循環型サブスク拡大へ在庫・カテゴリ強化

家具・家電の循環型プラットフォームを運営するクラス(東京都目黒区、久保裕丈社長)は2025年10月2日、商工組合中央金庫(東京都中央区、関根正裕社長)から無保証で3億円のデットファイナンスを実行したと発表した。資金は商品カテゴリの拡充と在庫点数の増強に充当し、物価高の局面でも月額制で選べる選択肢を広げ、個人・法人双方の需要取り込みを急ぐ。今回の融資は同庫の「経営者保証に関するガイドライン」に基づく無保証案件で、実地ヒアリングに基づく事業性評価の結果、循環型モデルによる省資源・脱炭素への寄与が認められたかたちだ。

クラスは個人向け「CLAS」、法人向けオフィス構築「CLAS Biz」、不動産の早期成約を支援するホームステージングなどを展開。借りる・返す・買うを横断する利用体験と、返却品のリペア・クリーニング・再流通までを一気通貫で回す運用力を強みに、廃棄抑制と利便性の両立を掲げる。環境省の実証事業では、従来の売り切り型と比べCO2排出量36%、廃棄物発生量38%の削減効果が確認されており、循環経済への定量的な貢献を示してきた。

調達の狙いについて、同社戦略財務室の原巧室長は「無保証での実行は当社モデルへの深い理解の表れ。高まる節約志向と環境配慮の両ニーズに応えるべく、ラインアップと在庫を厚くし、需要期の欠品を最小化する」と述べている。

今回の資金投入により、定番家具・家電の在庫積み増しに加え、トレンドの小型家電やワーク&ライフの両用アイテム、短期利用に適した価格帯商品の比率を高め、回転率と稼働率の最適化で収益性を引き上げる構えだ。