コラボスタイル(川崎市川崎区、大宅善男社長)が運営するインテリアショップ「foranew」が、10月に北千住マルイ店(東京都足立区)をオープンした。
北千住マルイの3階にオープンした「foranew北千住マルイ店」だが、2018年に一度撤退していた。しかしながら、全国のSC等に出店し実績があること、北千住マルイも新規顧客として若年層などこれまでになかったターゲットを掘り起こしていきたいとの考えから、新たに3階でリスタートすることとなった。
「foranew」では家具のほかに雑貨も取り扱っており、標準的な店舗での取り扱い商品の比率は家具と雑貨で4:6ほど。しかしながら、北千住店ではその比率を6:4と、家具の比率を多めに設定していることが、他の店舗と異なる特徴だ。来店客はこれまでのところ、ふらりとフロアを見て回る中で購入に至るケースが多いという。雑貨だけ購入するユーザーや、家具とともに雑貨を購入するユーザーなど、パターンは様々なようだ。
「foranew」での売れ筋商品として人気を集めているのが「RAINY(レイニー)」だ。ダイニングセットとソファセットを複合させたリビングダイニングアイテムで、テーブルが2本脚。限られた空間も有効に活用することができるコンパクトな仕様であることや、ベンチ、コーナーベンチ、背なしベンチなどを組み合わせることによって、人数やスペースに合わせたレイアウトが可能であることが人気を集めているようだ。価格はダイニング4点セットで18万1900円~。材はアルダー材およびラバーウッド材を使用している。
時代が変化し、生活のスタイルも変化する中で、家族の団らんの過ごし方も同様に変化してきた。例えばかつては、テレビを見ながら食事をとるという過ごし方は少なかったが、昨今は家族の一人一人が思い思いの時間に食事をとるケースも増えてきている。「レイニー」のようなL字型のアイテムは、その時その時で座る位置を変えられることから、例えばテレビを見たい場合などでテレビを背にすることなく視聴することが可能となる。“皆が見やすく、団らんを楽しめる”ことがポイントの一つになっているといえるだろう。
また、リビングセットとダイニングセットそれぞれを購入するには、スペースや予算に余裕がないというユーザーのニーズにも、LD兼用の「レイニー」のようなアイテムはマッチしているといえる。やわらかすぎず、立ち座りがしやすいことから、ニューファミリー層以外でも、幅広い年齢層から支持を集めているという。
その他の売れ筋では、「FUMI」ブランドの「幸せになるソファ」も人気商品の一つ。同店にも茨城県など遠方から、製品をチェックしに訪れるユーザーもいるようだ。
同店の石橋広秀店長は昨今ソファのトレンドが変わりつつあることを指摘。「かつてソファは、“座れればよい”という考えのもと、奥行きが狭いものが主流でした。しかし今は部屋にいる時間も長くなり、座るだけでなく“寝転がったりあぐらをかいたり”といった過ごし方に変わってきています」と分析。“寝転がるように座ってほしい”という発想へ切り替えた商品セレクトで、奥広でやわらかな座り心地のものを使った過ごし方に、人々が憧れをもつようになってきているとした。背もたれが枕のように首を支えるようなデザインで、長脚と短脚にも切り替えられることも、人気を集める要素の一つのようだ。
円形テーブルも人気上昇中。同社でも「ボルセーナ」シリーズを取り扱っている。子どもの成長・自立などで、家に住む人数は変化するが、「ボルセーナ」は脚の本数を変えることができ、それによって配置できる椅子の数も変わる。同社ではこの円形テーブルに様々なシリーズのチェアを組み合わせて展示している。
石橋店長は「円形テーブルであれば、シリーズの異なるチェアを配置しても”それがまたおしゃれ”といった認識になり、自分の好みにあったチェアを選びやすいです」とし、「是非当店にきていただき、ご相談していただければ、お客様の理想に合うような提案をさせていただく。取引先も豊富であり、様々なニーズにあった提案が可能です。店舗で商品を見て体感していただきながら、理想にあったお客様の生活空間の実現に向けてお手伝いさせていただきたいと考えています」と語った。
北千住マルイへの来店客層は比較的中高年層が多いことから、施設全体でよりファミリー層への提案も強化すべく、「foranew」以外にも様々なテナントが入居し始めているようだ。
12月からは、3階で「foranew」がリスタートしたことを大々的にアピールするため、北千住マルイ2階の駅連絡口付近でイベントも行いながら、店舗のPRをより強化していく。