【2024 飛騨の家具フェスティバル 出展社ピックアップ(4)】日進木工 飛騨産ヒノキの新シリーズ「OM50」などを発表

日進木工(岐阜県飛騨市、北村卓也社長)は、飛騨産のヒノキを主材とした新シリーズを発表した。

新作は、デンマークを拠点に活動するO&M DESIGN DENMARKの岡村孝氏によるデザイン。かつて日進木工では1997年に「DESIGN OM」シリーズを販売するなど、O&M DESIGN DENMARKとは深い関係を築いている。今回、O&M DESIGN DENMARKの50周年を記念したモデルを製作。一般家庭のみならず、建築とのコラボレーション提案も可能なアイテムとして開発しており、飛騨産のヒノキを使用している。

ヒノキ材は嵌合部分が柔らかいため、強度面で中の構造についても神経をとがらせながら製作した。日進木工ではこれまでにも間伐材のスギやヒノキを用いたプロダクトを製作していたが、今回は家具に本格的に採用。国産材が注目されているなか、地場の飛騨産のものを使うことで、運搬コストやCO2の削減なども図ることができることから、SDGsにも貢献できるとする。

シリーズは、チェア、テーブル、ベンチ。天板カラーは4種類で、リバーシブルで使用可能。来年以降販売を予定している。テーブル天板は3種類。

昨年発表の「スコップ」シリーズには、ワイドな幅2400㎜のソファを追加。一般的な住空間のほか、ホテルのロビーなどでも使用可能なサイズ感だ。肘を設けていないため、どの方向にも座ることが可能。個々のニーズに応じてPCなどを用いた作業なども行うことができる。

「コーラス」シリーズからは、これまでもラインナップには入っていたが、ショールームで初めて1600㎜サイズのオーバルテーブルを展示した。

「SOT-811R」

「Sof」シリーズには、伸長式の丸テーブル、セミアームチェアが新たにラインナップに加わる。丸テーブルは同社の得意とするアイテムであり、昨今人気もより高まっている。中後年から若年層まで、様々な世代からのニーズがある丸テーブルだが、伸長式の丸テーブルは帰省などで家に多くの人数が集まった際などに、その特長をより発揮できる。

「SOT-812R」

日進木工でもこれまで大型の「ナチュラルブラウン」シリーズを展開してきたが、今回発表した「Sof」の伸長式丸テーブルは、「SOT-811R」がW1480×D1100(収納時Φ1100)×H700、「SOT-812R」がW1680×D1200(収納時Φ1200)×H720と、「ナチュラルブラウン」と比較して小ぶりとなっている。

また、参考提案として、空間コーディネート提案の展示や、ボード類の展示も行った。家の中にキュリオケースのスペースが設けられないといったケースに対して、個性ある収納アイテムをラインナップ。部屋空間の雰囲気を醸し出せる点に重きを置いた開発を行っているという。

このほか、同社のプロパー製品である4種類のチェアについて、通常の仕様より4㎝高さを上げたタイプも新たに発表した。

脚を長くして高さを上げた背景は、国内で背の高いチェア製品があまり無いことに着目。体格の大きな外国人との家庭を持つユーザーも増えてきていることや、海外のヴィンテージのテーブルに合わせた製品がほしいという顧客からの要望にも応える提案だ。