リッツウェル(福岡市博多区)は昨年、ソファ新作「VELAR(ヴェラール)」を市場に投入した。同社の宮本晋作代表がデザインを手掛け、ミラノサローネでの発表を経て、同社にとって“8年ぶり”となるソファの新作となった。モジュール構成の刷新で、住空間からコントラクトまでの提案力を高めている。
「VELAR」はラテン語で「包む」を意味し、座る人をやさしく包み込む心地よさを核に据えたモジュール式ソファだ。座クッションに高密度ウレタンフォームを用い、背クッションは粒状ポリエステルとスモールフェザー、背ボルスターはウレタンフォームで構成。モジュールは56アイテムからなり、レイアウトの自由度を前面に出す。
今回の設計上の要点は、奥行きを2タイプ(D990/D1170)で用意した点だ。従来は奥行きが1種に収れんしやすかったが、「VELAR」では1mを切るD990と、1mを超える“ゆとり”を備えたD1170を並立させ、異なる奥行き同士も組み合わせ可能とした。限られた住戸面積への配慮と、ラウンジ性を求める需要の双方を一つのシリーズ内で受け止める。

外観は抑制的で、空間に強く主張する造形ではなく、近づくほどに差が出るディテールで品位をつくる。肘部のデザインステッチやパイピングで輪郭にアクセントを与え、糸色やパイピング色を選べるアップグレードも用意する。脚高145mmのステンレススティール脚は細く長く、床面から浮かせた軽さを演出する。素材と構造、ディテールを積み重ね、静かに「包む」座を提案する新作だ。




