カンディハウス(北海道旭川市、染谷哲義社長)が、「CondeHouse Style 2024 Autumn」を、東京会場を皮切りに全国のカンディハウスショップで開催している。
今年の新作の目玉とも呼べるアイテムが、「ラグース」のハイバックチェアーだ。
カンディハウスが注力している北海道産材を用いた迫力のあるシェルと、くつろぎ感を追求したクッション部の融合が特長のアイテムで、デザインは吉野利幸氏が手掛けた。ネーミングにある「GOOSE(ガチョウ)」は、「鳥の体が足によって地面から浮遊するように、家具も空間にふわっと乗っていてほしい」という吉野氏の思いが由来となっている。
「ラグース」のラインナップは、「ハイバックチェアー」、コントラクト空間に映える「ローバックチェアー」、くつろぎ感を高める「スツール」、豊かな無垢材で製作した「テーブル 82×51」の4アイテムを取り揃えた。7色の塗装色で、豊富なバリエーションの張地と組み合わせ、多様なスタイルのコーディネートが可能と同社。「ハイバックチェアー」はヘッドレストに角度調整機能が付随しており、座りながらの調節が可能となっている。スツールと組み合わせての使用も可能だ。「ラグース」は北海道産のタモ材を使用している。
ドイツ人デザイナーのミヒャエル・シュナイダー氏が手掛けた、ラウンドテーブル「YON(ヨン)」も新たにラインナップに加わった。
独創的なデザインの貫が四方に伸びる脚を支え、座る人の足元に広いスペースを確保。「精緻な日本の木工技術が可能にした、強さと美しさ」と完成度を評価し、「カフェやレストランに並んだ景色も、ダイニングで家族が団欒する様子も美しいはず」とシュナイダー氏。カバ、タモ、ニレ、サクラの北海道産材4樹種での展開となる。サイズは直径900㎜から1200㎜まで、100㎜刻みずつでのラインナップ。高さは710㎜だが、30㎜上げたHタイプもラインナップしている。10~30mmまで10mm単位で脚カット可。
「SETTE(セッテ)」シリーズは、川上元美氏が「緊張感のあるくつろぎ」を表現した、どこか和を感じさせる建築的なデザインが特徴。
アームチェアはシンプルな構造で、十分な座幅、細いフレームと高い背のバランスがフォーマルなシーンを演出する。
肘と同じ高さのサイドテーブルと組み合わせも可能だ。
佐戸川清氏がデザインした「WING LUX」シリーズでは、立ち座りのしやすいダイニングテーブルとして人気の高いT字脚テーブルに、無垢天板仕様が登場した。厚さ27mmの無垢天板は、周囲をなだらかに削ってエッジを立たせ、脚部にも見られる、WING LUX シリーズ共通の豊かさと緊張感を併せ持ったデザインとなっている。
なお、「WING LUX LD」発売15周年を記念し、「クワイエットラグジュアリー」をテーマとした限定仕様を公開。新たに追加した北海道産のサクラとニレの特長を生かした特別な新塗装色「生成り(キナリ)」および「消炭(ケシズミ)」を開発した。
ここに合わせるファブリックは、フランスのÉLITIS(エリティス:販売元、マナトレーディング)のアートのようなテキスタイル。より高級感のある仕様で上質な空間を形成する。
「国際家具デザインコンペティション旭川(IFDA)2021」の入選作となった「タブ」ベンチ。北海道産タモ材の座面は、端材を用いた集成材で構成されている点が特徴だ。テーブルやリーディングライトもアクセントとなる。
東京ショップでの開催期間中は、「WING LUX」のデザインを手がけた佐戸川氏によるトークイベントも開催され、特別仕様の開発に関するエピソードが披露された。道産材によるものづくりを前面に押し出しつつ、ラグジュアリー感を醸し出す商品が出揃った今回の新ラインナップ。会場は百貨店、コーディネーターなどの関係者でにぎわった。