エスティック(徳島県阿波市、高梨猛社長)が、「formax NEW COLLECTION 2025」を、東京都渋谷区のエスティック フォルマックス表参道で開催した。
今回の新作展では、デザイナーの川上元美氏がデザインした新作を中心に、同氏がこれまでフォルマックスで手掛けてきたアイテムがショールーム各階に並べられた。
今回の新作は、テーブル「CANTATA(カンタータ)」、チェア「KIARA(キアラ)」。
「カンタータ」は、脚部のリブを特徴としたデザインとなっている。サイズは2200、2000、および1800mm。
円形の「カンタータ」テーブルに合わせて展示されたのが、同じく新作のチェア「KIARA(キアラ)」。
新たにラインナップに加わったソファ「LICRA DUE(リクラ ドゥエ)」。これまであった「リクラ」から、座面クッションの厚みを増し、肘のバランス、色もグレイッシュに調整しながらコンパクトにし、くつろぎのある空間を演出できるアイテムだ。
新作のデザインを手掛けた川上元美氏は「『リクラ ドゥエ』はサイズ感を広くするだけで、ゆったりした印象も変わってきました。ユニットのサイズを広くし、落ち着いた雰囲気を出せて良かったと思っています」と語る。
「肘の部分にはトレイなど、様々なものを置くこともでき、様々な空間の使い方にも対応できると思っています。脚の部分はグレイッシュにしましたが、これは以前のブラックだと、部屋全体のバランスを考えたとき、色の濃さが強調されすぎてしまっていたと感じたからです」
「『カンタータ』は、強化天板の方はアクリル樹脂をベースとしたフェニックスという素材を使用しています。テーブルを求めているユーザーも、傷がつきにくいものが欲しいといった方が多いようですね。脚はリブを入れていますが、重量感・安定した要素を表現しています」
「『カンタータ』は、特定のシリーズのチェアと合わせるのではなく、様々なシリーズと組み合わせても使いやすいようなデザインにしています。様々な使い方ができる、フリーな家族空間にも合う製品だと思います」
「チェアの『キアラ』は、これまで丸みのある可愛らしいデザインのものがなかったことから、この新作でその要素を表現しました。1脚置いてあってもしっかりと自立するような存在を意識しています。まだ開発途中ですので、今後は張りや揺れの強度・品質をさらに高めて、発売に向けて打ち合わせを重ねていきます」
川上氏は、製造を手掛けるエスティックについて「”ボリュームゾーン”など、価格等に関わる話などは一切せずに、私の考えるデザイン、モノづくりをさせていただけるメーカーさんでもありますので、非常に楽しく商品開発に携わらせていただいています。伝統的にソファが得意なメーカーさんです。デザイナーとして、張地の張り方などについて、安心してお任せできます。チェアなどしっかりと木を使ったものづくりも、実績を積み重ねてきています。現在はある意味では変化点といえる段階かもしれません。楽しみにしています」と評し、同社の今後のモノづくりに期待を寄せた。
なお11月1日にはレセプションを開催。インテリアコーディネーターなど、多くの関係者が来場し賑わった。今回の新作の発売予定は来年の春頃の予定。製品の発売が楽しみに待たれるところだ。
(佐藤敬広)