コクヨ(大阪市東成区、黒田英邦社長)は、同社が展開するグローバルライフスタイルブランド「HOW WE LIVE(ハウ ウィ リブ)」の初の常設店舗を、2025年内にオーストラリア・シドニーのテイラースクエアに開業する方針を明らかにした。文具と家具の枠を超えたライフスタイル事業への本格進出として、グループ傘下のアクタス(東京都新宿区、村田謙社長)との連携のもと、成長著しいオセアニア市場に新たな足場を築く狙いだ。
「HOW WE LIVE」は、家具、ステーショナリー、ホームウェア、アートなどの複数カテゴリを横断することで、“自分らしさ”を追求する多様なライフスタイルの選択肢を提案するブランド。2024年の立ち上げ以来、ライフスタイルに関わるプロダクトと空間提案を通じ、消費者の日常に寄り添う独自の価値を築いてきた。

新店舗が開設されるテイラースクエアは、シドニー中心部のサリーヒルズに位置し、周囲にはオックスフォードストリートに沿って創造的なカルチャーが交錯するエリアが広がる。個性の異なるパディントン地区や市民の自発的な都市参画で賑わう同地域は、感性豊かな人々が集う特異点として知られており、HOW WE LIVEのブランド哲学との親和性も高い。まさに地域と共鳴するロケーションでの出店といえる。
店舗は地上2階と中2階、地下2階から構成され、延床面積は623・5㎡に及ぶ。1階には地域住民の憩いの場としてカフェを併設し、日常的な交流の拠点としての役割も担う。店内では「Cool Friend’s Home(クール フレンズ ホーム)」を体験コンセプトに、コクヨおよびアクタスのプロダクトを融合させたスタイル提案型の展示を展開。単なる商品販売にとどまらず、空間設計・コミュニティ形成・文化発信を一体化した「体験型店舗」としての展開が予定されている。
また、開業後は各種ワークショップや参加型イベントを積極的に開催し、消費者が地域コミュニティとつながる場としての価値を創出していく構想だ。






