【ニュースリリース】飛騨産業 杉枝葉由来の「杉山水」で猛暑対策 岐阜大学と共同研究、イチゴ苗の枯死抑制を確認

飛騨産業(岐阜県高山市、岡田明子社長)は、バイオスティミュラント資材「杉山水」について、岐阜大学との共同研究を実施し、高温ストレス下でのイチゴ苗の生育維持や枯死抑制につながる結果を得たと発表した。気候変動の影響で猛暑対策の重要性が増す中、未利用の杉枝葉を活用した農業資材として、現場での活用拡大が注目される。

研究では、特許技術で抽出した杉枝葉の蒸留成分が植物の抗酸化機能を高めることを確認した。イチゴ苗を用いた生育評価試験では、使用区で根量が増え、葉茎、根ともに生育向上がみられた。植物は高温などの環境ストレスを受けると有害な活性酸素種を蓄積しやすいが、使用区ではこれを除去する抗酸化機能の向上も確認されたという。

高温ストレス耐性試験では、使用区で枯死の発生が確認されず、葉の褐変も大幅に低減した。細胞ダメージの抑制に関わる抗酸化酵素の増加も認められ、高温環境下でも生育維持に寄与する可能性が示された。さらに収量評価試験では、施肥量を半減した条件でも収量増加が確認され、収穫開始の前倒しや栽培後半までの安定した収量維持にもつながったとしている。肥料使用量の低減と収量安定の両立に向けた可能性も見えてきた。

「杉山水」は、飛騨の森で間伐時に生じる未利用の杉枝葉を原料とする。創業100年を超える木工家具メーカーである飛騨産業が、一本の木を余すことなく使いたいという考えから開発した。森林資源を家具だけでなく農業にも生かし、森と里をつなぐ取り組みとして位置付ける。

同社は今後も岐阜大学との共同研究を継続し、植物生理への作用や環境ストレス耐性に関する検証を深める。