カッシーナ・イクスシー 東京・青山本店をリニューアルオープン カッシーナの世界観、発信力を強化

カッシーナ・イクスシー(東京都港区、アレッシオ・ジャコメル社長)は、カッシーナ・イクスシー青山本店の1,2階フロア(約1,050㎡)を改装し、2023年10月21日(土)にリニューアルオープンした。

 1997年の12月に、現在の場所にオープンした青山本店は、ビルの1階から3階まで約1,900㎡の展示フロアを有し、旗艦店としてさまざまな発信を行ってきた。今回、1階と2階を改装し、メインブランドであるカッシーナの世界観をその哲学のもとに作り上げ、カッシーナの真正性、品質、革新、技術にフォーカスした内容でリフレッシュした。そのため、1階と2階フロアはほぼ、カッシーナブランドの製品で構成した空間とした。

 今回の1階および2階フロアのリニューアル、改装後のインテリアは、ブランドのデザイン哲学である“The Cassina Perspective”を体現している。同社独自のビジョンは、革新的な製品とモダンなデザインアイコンが融合した多彩なコレクションによって、温かみのある魅力的な雰囲気を作り出した。リビングやダイニング、ベッドルーム、アウトドアエリアなどが、さまざまなスタイル、ムードでコーディネートされており、現代の顧客の多様なニーズに応えることのできる空間となっている。

 新装した店舗では、リビング・ダイニングなどを一つの家(CASA)として、それぞれスタイルの異なる空間を表現している。1階には、カッシーナが1973年に発表したベストセラーソファ「Maralunga(マラルンガ)」が中心に据えられている。

 発売50周年を記念した特別モデル「マラルンガ50」は、限定カラーのレッドをヌバックレザーに採用し、12月25日までの期間限定で受注を受け付けている。

 このほか1階には、ポップアップアイテムの展示エリアも展開。リニューアルオープンに際しては、世界限定50台のうち日本では3台のみ販売となる「TOKYO DORMEUSE(トウキョウ・ドルムーズ)」が展示されている。

 1940年にデザインされた同アイテムは、シャルロット・ペリアンが日本滞在中に開発した、竹製の家具のひとつ。このたびの復刻に際してはチーク材を用いて、当時のアイテムと同じ雰囲気を醸成している。

 1階奥は、カッシーナ・イクスシー独自のセレクトによる生活雑貨アイテムや家具アイテムが並べられている。

 2階フロアは、リニューアル前は仕切り等がなく、見通しやすいフロア構成となっていたが、リニューアルに際して、「カーサ」としての空間を設定するため、仕切りの壁を設けて様々な空間の場面を表している。

 完全に分断するのではなく、要所に切り欠きなどを設けて、隣の空間が見通せるように設計。

 アーチ形の仕切りなどもヨーロッパの本場を感じさせる意匠だ。リビング・ダイニング、そしてベッドなど様々なラインナップを展開。

 照明やクッション、ラグなどもカッシーナオリジナルとして展開している。

 屋外用の家具についても、リニューアル前と比較して展示点数を増やすなど、引き合いは高まっているようだ。

 カッシーナの世界観を再度発信する、旗艦店として再出発する青山本店では、様々なデザイナーの製品がコーディネートされて展示提案されている。幅広い時代、デザインのアイテムが展示される同店だが、同じデザイナー同士の組み合わせにとどまることなく展示することで、コーディネートに多様性や深みを与えている。

 リニューアルに際して、イタリア・ミラノのカッシーナのショールームに空間をより近付けるべく、壁紙なども現地と同じものを要所に使用している。本国イタリアのカッシーナとしても、全世界のどのショールームにおいても、同じカッシーナの世界観を体感できることを重視しているとする。今回のリニューアルによって、トータルコーディネート提案をより強化し、さらなるサービス充実につなげる。

(佐藤敬広)