JAPANTEX2023開催 海外出展者数が回復 事前登録者は昨年比で1.5倍に

インテリアの国際見本市「第42回 JAPANTEX 2023」が11月15日から17日まで、東京ビッグサイト(東京都江東区)東展示ホール4で開催された。主催は日本インテリア協会(NIF/東京都港区、永嶋元博会長)、日本能率協会(JMA/東京都港区、中村 正己会長)。今年10回目を迎える「建築+インテリアWEEK」として、日本能率協会主催の「Japan Home & Building Show2023」、アジア家具フォーラム主催の「アジア・ファニシング・フェア」を合同開催。また、「ビルメンヒューマンフェア&クリーンEXPO2023」を同時開催した。

永嶋元博会長

今回展のJAPANTEXテーマは「暮らしが変わる、インテリアの力」 。リアルな展示会ならではの「見て!触って!感じて!出会いの場」を提供した。ウィンドートリートメント、フロアカバリング、ウォールカバリングなどのインテリアファブリックスを中心に新製品や最新トレンドが発信された。

初日には開会式を実施。NIFの永嶋会長は、インテリアの国際見本市として、国内企業、団体はもとより、国際色豊かな多数の出展社によって、注目の新製品、最新トレンド情報の発信を展開する。未来に向けて活発なビジネス交流が実現し、グローバルレベルでの高品質な住・生活環境の創造、発展に寄与することを目指していきたい」と語った。

高円宮妃殿下

開会式には経済産業省 石井拓大臣政務官が祝辞を述べ、高円宮妃殿下によるテープカットが行われ、3日間の展示会がスタート。
今回展では、日本、中国、韓国、インド、イラン、フランス、台湾と7カ国・地域から195社が出展。新型コロナウイルス感染症の収束が見え始めたことで、海外からの出展社数が大きく回復した。また、事前登録者の昨年の1・5倍となった。海外から出展があったこともあり、出展社からは昨年と比較し、ブースを訪れる海外からの来場者が増加したという声が聞かれた。

SDGsや環境配慮が叫ばれるなか、NIF主催企画として「環境への取り組みコーナー」を初めて企画した。NIFやNIF正会員の環境取り組みの事例といったカーボンニュートラルや資源循環システムなど持続可能な開発目標を実現する最新情報を発信した。
出展企業各社も環境配慮製品や取り組みを自社ブースで発信。消費者のニーズや関心が高まりつつあるものの、現時点では企業側の熱量の方が高いようだ。特に外資系の意識は高く、外資系案件の場合、環境配慮製境商品が含まれることはマストとなるという。
また、単に環境に配慮した製品というアプローチからデザイン性や省エネにつながる機能性といった、付加価値のあるアイテムが目立った。一歩踏み込んだ提案行っているようだ。

インテリア産業協会との共催で、インテリアコーディネーターと窓装飾プランナーのダブル資格者による空間提案が行われた「Windows Paradise」

その他にも企画展として、「Interior Trend Square」では、国内外の有力フェブリックスメーカーが集結。最新情報を発信する展示エリアとWindows Paradiseの2エリアで構成。Windows Paradiseでは、インテリア産業協会との共催で、インテリアコーディネーターと窓装飾プランナーのダブル資格者による「ニューノーマルな生活」の空間提案を行った。

テキスタイルデザイン教育を行う全国の大学、大学院が参加し、インテリアテキスタイルに展開できる優れた作品を展示した「NIF・YOUNG TEXTILE 2023」

次世代の人材育成企画のNIF・YOUNG TEXTILE 2023では、テキスタイルデザイン教育を行う全国の大学、大学院23校で制作された作品を展示した。

住宅や商業空間における改修需要に対応できる、ライティングデザインやデザイン照明器具が並ぶ「アカリ・イマージュ」といった企画も

同時開催されたアジア・ファニシング・フェアは家具を中心としたインテリア製品などを幅広く展示する家具インテリアの総合見本市。フランスベッド、AKASE、スリープセレクトなど国内企業の出展はもちろんのこと、今回展では中国、マレーシア、台湾など海外からの出展が過去最高となった。
JAPANTEXやJapan Home & Building Showと同時開催により、来場者層の幅は広くなる。デザイナーや建築関係といった従来メインとていなかった販路でのビジネスチャンスが生まれたと話す出展社もいた。