ドリームベッド 東京ショールームを移転グランドオープン 東京都中央区、日本橋の新店舗から「サータ」「リーン・ロゼ」など各ブランドで「空環創造」を拡充へ フルオーダーマットレスの提案も

ドリームベッド(広島市西区、小出克己社長)が、ドリームベッド東京ショールームを2023年12月1日に移転グランドオープンした。場所は東京都中央区日本橋3丁目2‐9三晶ビル1・2階。

新たな日本橋のショールームは1階が100坪、2階が175坪の合計275坪の面積となり、旧ショールームと比較して約1.5倍の面積となる。なお、同ビル内に営業所などの機能も集約し、効率的な営業機能の強化を図る。


新ショール―ムの目玉とも呼べるのが、「試眠室」だ。この「試眠室」では、オーダーメイドマットレスや既存のアイテムを体験することができる。個室になっているため、他の利用者を気にすることなく、じっくりとマットレスを体験できる。なお、利用は平日限定で1時間、予約制となる。

同社では12月中旬以降から、新たな商品となる「フルオーダーマットレス」の販売展開を開始する。一からコイルの配列をユーザーに合わせて提案していくというものだ。

フルオーダーマットレスではまず、機械でユーザーの立位、両肩甲骨と背骨の曲線を計測し、その他身長や体重、性別、普段の睡眠時間、睡眠時の姿勢などのデータを入力する。

その後、計測数値をアルゴリズムによって解析し、その結果に基づいたユーザーに適するコイル配置を画面上で提案する。コイルの線径は1.7、1.8、1.9、2・0㎜の4種類。ベッドの中材や表面の仕様も数種の中から選択できる。

試眠室では、スタッフから提案されたマットレスを実際に体験することが可能で、その場でコイルの配置を好みに合わせて入れ替えられることが特徴だ。コイルの配列を決定後、データを工場へ送り、製造。約1か月後には完成、出荷となる。納品後は90日以内であれば無料で作り替えが可能だ。

「フルオーダーマットレス」の導入にあたり、ドリームベッド社内などで被験者を募り、現在は7000件以上のデータが蓄積されている。今後もユーザーのオーダーに応じてデータが蓄積されるため、より精度の向上が期待できる。なお価格は約35万円~100万円の間での展開だ。


1階中央部にはフラッグシップモデル「サータシリウス」を展示。

独「RUF(ルフ)ブランド」の製品や、人気の「トラディション」シリーズなどが並ぶ。


新ショールーム1階には、AKASE(岡山県里庄町、藤井幸治社長)のマスターウォールブランドとのコラボレーションシリーズ「ルナーラ」を展示していることも特徴の一つだ。ベッド単体を提案するのではなく、良質な寝室空間を作るということをテーマに開発されたアイテムが並ぶ。フックタワーやミラーも、コラボレーション限定でのアイテムだ。


AKASEとのコラボ製品の奥には、ドリームベッドブランドの製品が展示されている。安価でリーズナブル、求めやすい価格帯だ。


2階は、リーンロゼブランドの製品や、ウォーターベッド、コントラクト向けのベッド、電動リクライニングベッドが並ぶ。

リーン・ロゼの人気モデル「トーゴ」は、2023年に発売50周年を迎えたロングセラーモデル。SNSでも若者を中心に人気を博している。この「トーゴ」のライセンス生産をドリームベッドでは担っているが、腕利きの職人3名ほどのみ、この「トーゴ」の製造が行えるという。

コントラクト仕様のベッドは、特に防炎や防ダニの機能を強化している。ボトム部分にキャスターを備えたものや、省スペース性を兼ね備えた親子ベッド、ヒルトン広島に導入したモデルなど、高いブランド力を持ち味に幅広い製品提案を行う。


今回の新ショールーム移転にあたっては、ブランディングの強化、アクセスの良さを第一に候補地を選定したと同社。再開発が進む日本橋エリアは、同社にとっても顧客とのタッチポイントを増やせる場所であると判断し、今回の移転に至ったようだ。今後も商品ラインナップを拡充し、空間と環境を提案「空環」の充実を図っていく。

(佐藤敬広)