フランスベッド(東京都新宿区、池田茂社長)は2024年5月25日に、「フランスベッド六本木ソファショールーム」をオープンする。
同ショールームは、従来のフランスベッドショールームとは異なり、ソファを中心としたリビングアイテムのみを取り揃える。家具・インテリアアイテムとして、新たに韓国の人気ソファブランド「JAKOMO(ジャコモ)」の取り扱いを開始したことが最大の特徴だ。
JAKOMOは1986年に設立されたソファメーカー。研究機関のR&Dセンターをイタリア・ミラノに構えており、ブランドアンバサダーに韓国のトップ俳優を起用するなど、韓国国内での人気・知名度は高い。韓国国内だけで年間約160億円の売上があるという。
現地ドラマの撮影などにも、ショールーム自体を貸し出している。ドラマを視聴した日本のユーザーが、商品を購入するために韓国を訪れたという例もあるようだ。なおJAKOMOの韓国国外への展開は今回が初となる。
これまでフランスベッドでは、主力のベッドアイテムに加え、ヨーロッパや北欧のリビングアイテムをラインナップしてきた。しかしながら円安や原材料の高騰などでリビング商品の売上は横ばい状態が続いていると同社。
そこで今回新たにJAKOMOと提携を図ることで、リビングの売上倍増を目指すとしており、今後3年間でソファショールームを全国に拡大。売上の拡大を目指す。
フランスベッドでは、ジャコモ製品の取り扱いについて、まず百貨店にむけ、先行して販売している「erpo」ブランドと比較してリーズナブルな価格帯のモデルとして販売予定。百貨店に訪れる若年層の顧客も取り込みたい考えだ。家具販売店での販売は11月頃からを予定する。
オープンに先駆け、5月23日に内覧会を開催。フランスベッドの池田茂社長、来賓としてジャコモ社のパク・ジェシク会長、高島屋日本橋店の渡邊和輝氏が出席した。
池田社長は
「今回のショールームは、この3月までグループ企業の東京ベッド社のショールームだったのですが、当社の現場の社員から、韓国のジャコモ社のソファを売りたいという要望がありました。したがってこのショールームは、主にジャコモ社の製品を主体としたショールームとなっています」
「ソファ専門のショールームについてですが、2024年末までに当社の全国のショールームのうち、約10ヶ所をリニューアルし、フランスベッドとジャコモ社の両方のショールームを作っていきたいと思っています」と挨拶した。
ジャコモ社のパク氏は
「韓国国内では、当社のブランドを多くの方々が体感してくださっています。ぜひ日本の方々にも、当社の高品質のソファを体感していただきたいです」
と語った。日本向けの仕様変更箇所としては、これまでジャコモ社では輸出の経験がなかったため、脚を木ネジで止めており着脱できない仕様だったものを、着脱可能な仕様に変更したうえで、製品の梱包を強化。なお、日本への輸出のために、専用の製造ラインを新たに設けたという。
フランスベッドHDの池田一実副社長は
「当社のリビングアイテムの担当者が、今回ジャコモ社とお話をさせていただきまして、日本で取り扱いをさせていただく運びとなりました。ジャコモさんはこれまで韓国国内でしか販売されてこなかったということで、当社の輸出のノウハウを併せながら展開していく予定です」
「日本と韓国の交流は多くなってきていると思いますが、しかしこれまで日本では、あまり韓国製の商品というのは見られず、インテリアの面では”近くて遠い国”でした。韓国は日本のお隣ということで、他の国々と比較して納期も早いです。国と国の垣根を越えて親睦を深めながら、良い商品をお客様に提供していきたいです」と語った。
なお、今後展開予定のソファショールームでは、このJAKOMOのほか、ドイツの「erpo」、ソファベッドシリーズ「Moveinterior」、デンマークのデザインチェア「KEBE」、スウェーデンのチェアブランド「CONFORM」なども展示。JAKOMOを中心に、リビング提案の充実を図る。ジャコモの商品価格などの詳細は、同社WEBページより。
(佐藤敬広)