サービス産業・フードビジネス向けの商談展示会「HCJ2026」が、2026年2月17日から20日まで東京ビッグサイトで開かれた。HCJは「国際ホテル・レストラン・ショー」「フード・ケータリングショー」「厨房設備機器展」の総称で、主催者側はサービス産業に必要な製品・サービスを一堂に集める枠組みと位置付ける。
インバウンド増加やホテル開業の動きが「追い風」となる一方、人手不足などの課題も重なるとし、省人化や付加価値向上に資する提案が求められている。家具領域では、客室のベッド・寝具に加え、ロビーやラウンジのソファ、宴会場のスタッキングチェア、屋外席向けのリゾート家具まで、宿泊・飲食の現場運用を意識した製品提案が広がる。とりわけ、従業員の負担軽減に直結する「軽量」「移動・入替のしやすさ」、客室改装の更新サイクルを踏まえた「メンテナンス性」「部材交換」などが、展示の切り口として前面に出やすい構図だ。

家具系の提案では、大川インテリア振興センターより共同出展。

シノハラ製作所(北九州市門司区)は、同社の技術を活かした電動のソファベッドを展示するなど、新機軸を詰め込んだ提案を披露した。

岐阜県からは、シラカワと柿下木材工業所が共同出展。

今回、川島織物セルコンの協賛をうけ、デザイナーの本田純子氏のテキスタイルコレクション「Sumiko Honda」のファブリックを用いた「RIN CHAISE LONG」などの製品およびブース装飾を展開。


華やかなファブリック柄と木のしつらえの調和が、来場者の注目を集めた。

柏木工は、旅館での使用に適した低座椅子など、既存製品のバリエーションをさらに拡大して提案した。

リビングハウスは、同社が国内正規代理店を務めているニュージーランドのインテリアブランド「UNITED STRANGERS(ユナイテッド・ストレンジャーズ)」の製品群を展開。

「カジュアル・ラグジュアリー」をコンセプトとして展開する同ブランドは、北欧とミッドセンチュリーの良さを融合した独自のテイストが特長。

並べてブースを展開した同社グループのセンプレデザインが取り扱う家具とは、また違ったテイストであることから、多様なニーズに応えられるという点でも相乗効果を発揮しそうだ。

桜屋工業(名古屋市中川区)は、飲食店向けの「RESTAREA」」ブランドや「HOMEDAY」ブランドの製品群を出品。

屋外用製品も多種多様な製品を取りそろえ、透水性ウレタン採用のファブリックを用いたアイテムなど、屋内外のあらゆるシーンでの活用ニーズに応える提案を行った。


福岡県大川市の三環ジャパンは、同社が展開するBe.ブランドの商品群を展開。

アイリスオーヤマグループのアイリスチトセは、ホテル客室にむけたナチュラルな空間を提示。

MSネット(東京都千代田区)は、同社が代理店を務めてるカナダの照明ブランドTubicen Lightingの商品群を展示した。


鹿田産業(福岡県広川町)は、竹・ラタン・ココナッツを用いた商空間向け天然素材内装を展示。隈研吾氏デザインのラタン家具も公開しながら、素材の魅力を活かした空間提案を行った。
今回の出展情報を俯瞰すると、客室の睡眠・多人数対応、ラウンジの滞在価値、宴会の運用負荷、屋外席の演出と耐久性といった用途別に、家具の性能指標が異なる。HCJは厨房・衛生・ITなど周辺領域も同居するため、家具を起点に「客室運用」「宴会運用」「屋外運用」の課題へ横断的に見ていくと、投資対効果の議論につなげやすい。主催者側が指摘する人手不足や高付加価値化の課題を踏まえ、家具も「意匠」だけでなく、設計の一部として問われる局面に入っている。
(続く)



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