第53回国際ホテル・レストランショー開催 国産材や特色あるインテリアで魅力ある空間づくりをサポート

第53回国際ホテル・レストランショーが、2月4日(火)から7日(金)にかけて、東京ビッグサイト東展示棟で開催された。同時開催のフード・ケータリングショーおよび厨房設備機器展と合同のHCJ2025として開催し、総来場者数は49,334人だった。

施設関係のバイヤーにむけて昨今のニーズを反映した商品を出品した。

今回も主要ベッドメーカー各社のほか、木製家具メーカーでは岐阜県高山市の柏木工やシラカワが出展。

また、福岡・大川からは大川インテリア振興センターの共同出展として、石橋金物、インスタイル、ウエキ産業、古賀清木工、サンコウ、高野木工、ヌースプロジェクツ、前田建具製作所、増田桐箱店、松田家具、モーブル、ワンズコーポレーションの各社ブランドが共同出展し、コントラクト向けの製品提案を行った。

引き続き、SDGsを意識したブース展開が多くみられたが、木製家具メーカーにおいては国産材を用いた商品提案を訴求し、宿泊施設が位置する地場の木材を活かした家具提案を行う企業もみられた。家具量販店が減少傾向にあるなかで、ホームユース偏重からコントラクトの売上割合を増やして活路を見出そうと取り組むメーカーが、年々増加してきている傾向が見てとれる。

一方で、海外工場で生産を行っている企業についても、自社ブランドの認知拡大のため新たに出展する企業などが見られた。注目は、これまで家具販売店等のOEM製造を手掛けてきた中国発祥のブランドであるメクスアーツ。昨年日本法人のメクスアーツジャパンを立ち上げ、今回HCJに初出展した。

様々な企業のOEM品を手掛けてきた実績をもとに、メクスアーツブランドとしての製品を展示。楽器メーカーのヤマハがデザインしたスツールなども展開。様々なチェアなどもブース壁面に展示し多くの来場者が訪れた。

屋外用の家具でも、BSサポート(群馬県邑楽町)が展開するKayu styleが新製品提案を行った。同社は近々都内に新たにショールームを開設予定。

リゾート施設といったコントラクト提案にも対応するべく、今回のHCJや新ショールームで屋外用製品提案の充実を図る。

ラタンワールド(大阪府東大阪市)が展開するサンフラワーラタンも、天然素材を使用しインドネシアの工場で製造したインテリア商材脱衣カゴ、椅子、ソファなどを展示した。

このほか、ニトリは法人・リフォーム部門が昨年に引き続き出展。同社は法人・リフォーム部門のみで全国に300名ほどのスタッフが在籍しているといい、今回の展示会でも同社のサプライチェーンを活かした枕や寝具寝装品提案、客室や施設のコーディネート提案を行った。

今回のHCJ2025でも、効率的にベッドメイキングが行うことができる製品開発が昨年に引き続き進められている。人手不足問題は高級ホテルからリーズナブルなホテルまで、あらゆる層で起こっているといい、特定の層だけのみならず業界全体での課題のようだ。集客増と効率化にインテリア業界の製品・サポートがどれだけ貢献できるか、当事者の視点に立った提案力が今後一層求められることになりそうだ。