土井木工 MOCTIONで里山の木や街路樹を素材とした地域材家具を展示

土井木工(広島県府中市、土井啓嗣社長)は2024年5月23日(木)~6月18日(火)の期間、MOCTION(東京都新宿区)において、里山材や街路樹を素材とした家具の展示を行っている。発売時期は2024年夏頃。

土井木工では、家具や内装材として「雑木」の新しい価値を創出し、かつての薪や炭生産のように定期的な里山林の伐採、資源としての循環利用が促されることを目指している。

同社によると、かつての里山は定期的に人の手が入り、薪や炭の生産に循環利用されていたが、近年は薪や炭の需要が減り、放置される里山林が増加しているという。

放置されて手入れが不足し、成長しすぎた里山は、病虫害による枯れ木が増加。土壌が緩み土砂災害が発生しやすく、クマやイノシシが餌を求めて街に出没し、獣害被害を引き起こす要因にもなっている。街路樹も同様で、成長しすぎた木は根が道路まで根上がりし、転倒の恐れや倒木の危険性がある。

土井木工ではこのような、いわゆる「雑木」と呼ばれる木材について、資源として活用できるという価値を伝えるため、オフィスや公共施設、商業施設向けにデザインされたミーティングチェアなどをこの企画展で展示している。

木の枝や皮など本来であれば廃棄していまう部分も草木染めの染料として有効活用した。

同社では独自のネットワークにより、丸太の製材~板材の乾燥~製品加工まで一貫して製作可能。里山材、街路樹など幅広く対応するとしている。