相合家具製作所 2024年新作展示会を大阪・東京で開催 京都工芸繊維大学との産学連携製品「フォーゲル」にも注目集まる

相合家具製作所(大阪市平野区、茂見尚希社長)が、最新カタログ、「SOGOKAGU CONTRACT CATALOG 2024 – 2025」を発刊した。またそれに伴い、新商品の展示会を6月に開催した。

2024 – 2025カタログのテーマは「”生物性”」。相合家具の特徴とも言える、まるで生物のような三次元曲面や、自然を想起させる拡張性を持った新商品を取り揃えた。

同社の主な販路は現在、オフィス向けのものが過半数を占めている。約10年前から、オフィスの中にもラウンジのような空間が求められるようになってきたとし、それに伴いオフィス関係の売上を伸ばしてきた。壁際への設置を想定した、間口をオーダーできるベンチ「ボクストン」などがオフィスなどでも人気だという。モデルルームなどへの導入も伸びてきているようだ。公共施設や医療施設などの販路についても、その拡大のため注力している。以下、主な新製品。

チェア「ケートス」:モールドウレタンによる三次曲面が特徴で、「鯨」をモチーフとしたデザイン。エッジの処理や厚みなどこだわり、「哺乳類のような生物性」に近づいたシェイプを獲得した。デザインだけでなく、背と座を分離して発泡することで、より柔らかな座面にするなど、座り心地のよさにもこだわっている。肘つきおよび肘なしの仕様から選択可。上部は軟質モールドウレタン、脚部はスチールで、それぞれ脚タイプは5種類から選択可能。


テーブル「ウォルド」:丸型と角型の2タイプをラインナップした。東京会場で「ケートス」と合わせて展示されたのは、ブルーカラーが特徴的な「ウォルド・マル400」。ナチュラルカラーも対応できるが、このブルーを前面に押し出している。昨年のミラノサローネ視察時に、カラーテーブルを多く見かけたことから、同社でもブルーカラーのサンプルを何種類も作ったという。

マル400:Φ400×H440、税抜11万9000円
マル600:Φ600×H380、税抜13万8000円
カク400:W400×D400×H400、税抜13万2000円
カク550:W550×D550×H550、税抜15万1000円
カク1200:W1200×D600×H380、税抜16万5000円


ラウンジチェア「フォーゲル」:京都工芸繊維大学の製品デザイン計画研究室との産学連携により共同開発した製品。翼を大きく広げ飛翔する鳥「シマエナガ」をモチーフとしたデザインだ。アームには天板が付随しており、コップやスマートフォンなどを置くことも可能。モールドウレタンと木製テーブルを滑らかに接合させている。脚部はアッシュ材またはスチールから選択可能。今回の新作展でも特に注目されたアイテムだ。同社と京都工芸繊維大学は、毎年テーマに沿った製品開発を共同で行っており、学生ならではのアイデアを活かした製品づくりにも取り組んでいる。

フォーゲルWDT:張地: Rank-E リンク LI-02、税抜26万3000円
フォーゲルST:張地: Rank-外 Remix3 722、税抜32万円


ソファ「ウカ」:柔らかく豊かな座り心地を、形状で実現した。「ガマの穂」をモチーフにした脚部も特徴の一つ。背中の食い込み部分は、デザイン的な柔らかさを強調しつつ、腰をしっかり支えながらも背中を柔らかく包み込む役割を持っている。ホームユース用とは異なり、やわらかすぎない座面硬さを意識し、立ち上がりやすいような設計としている。張地には昨今トレンドのブークレ生地を採用。

ウカソファL:張地: Rank-E リンク LI-01、税抜33万9000円


テーブル「ネクスマ」:既存のアイテムに、新たにサイドテーブルタイプとセンターテーブルタイプが加わった。これまでにはなかった、ソファ前にでも置けるテーブルを目指して開発したプロダクト。展示会では「ウカ」ソファと並べて展示された。

ネクスマ380メラミンタイプ:W1000×D600×H380、税抜14万5000円
ゼクスマ550メラミンタイプ:Φ450×H550、税抜9万9000円


テーブル「ピンテーブル」:ボックスソファの前などに、区切りで置く際に使用できるサイドテーブル。置いた時に席数が減らないようなサイズ感とし、人と人との距離感を適度に保つ役割も持ち合わせている。

ピンテーブルメラミンタイプ:Φ350×H650、税抜5万8000円
ピンテーブルマーブルタイプ:Φ350×H650、税抜12万8000円


チェア「ケイクⅡアッシュ バイオタイプ」:同社で最も人気のある「ケイク」シリーズに新ラインナップを追加。芯材に使用されているモールドウレタンの約27%をひまし油由来の原料に置き換え、日本国内でのバイオプラマークを取得している。

W550×D570×H815(SH460 AH615)、税抜8万4200円~


チェア「ネスケル」:ビーチ材を用いた、北欧をイメージさせるチェア。シンプルかつトラディショナルなデザインは、どのような場所でも使用に適する。カラーはナチュラルテイストのWNAとモダンなGYの2色。アーム付き、アームなしからそれぞれ選択可能。

ネスケル・肘なし:W460×D480×H770(SH455)、税抜6万6400円~


同社は基本的に自社のショールームを用いて、毎年5月または6月に新作の展示会を開催している。製造のメインは提携している大阪の企業などが多く、その他愛知県や東南アジア、イタリアでも製造している。新作の点数については以前は20点ほどだったが、現在は十数点とし、少ない商品点数で長く使い続けてもらうという方針で、製品を厳選しているようだ。