カリモク家具 2024年新作家具発表会を開催 マンション向けの新製品を充実

カリモク家具(愛知県東浦町、加藤正俊社長)が、「カリモク家具2024年新作家具発表会」を同社本社ショールーム、新横浜ショールーム、神戸ショールームで開催した。

今回の新作家具発表会では「ちょうどいいは、自由に満ちている」をテーマとして開催。昨今の新築住宅の動向では、戸建てとマンションともに住宅面積の縮小傾向が続いているなか、同社でもこれに対応すべく、コンパクトな間取りやマンションライフに対応するラインナップの充実を図った。また、ミラノサローネの報告会や、セミナーイベントも実施するなど、充実した企画展示で来場者を出迎えた。

今回のテーマに沿って「デザイン」「サイズ」「くつろぎ」「使いやすさ」の4つの項目を軸とした展示を行った。「デザイン」「サイズ」は、30代~40代を主なターゲットとして、限られた空間をデザインの力で広く感じさせていく、細やかなサイズオーダーでジャストフィットのサイズを選択できる点を訴求。メーカーとしてのオーダー性も発揮する。対して、「くつろぎ「と「使いやすさ」は、50代以上の2人暮らし世帯などを想定した。機能的なくつろぎとともに、デザイン性や生活機能も含めた「ちょうどいい暮らしやすさ」「使いやすさ」をデザインしながら提案していく。


主な新作のラインナップは以下の通り。

ソファ「UW1007」:自由に過ごせる回転機能が付いたソファで、丸みを帯びた特徴的なフォルム。ラウンドソファとして、様々なシーンで使用できる。例えば、リビングでテレビを見る、会話をしたい方向に向きを変えることができるなどが可能。自由で楽しく、自分らしく過ごせる空間づくりの一提案だ。


ソファ「WW77」:北欧テイストの軽快で洗練されたデザイン、現代の日本の生活になじむように意匠や構造などを改良した、ゆりかごのような心地よい座り心地が特徴だ。材はビーチ材。


ソファ「UW00」:横幅50㎝刻みでカスタマイズできる。モールドウレタンによるかけ心地も特徴だ。

業界に先駆けてサイズのカスタムオーダーに挑戦。ソファーを最適化するための受注生産体制と市場創造を狙いとする。


ソファ「UW90/91」:人気モデルのUW90にコンパクトサイズを追加した。W2000以下のL字型ソファを検討中のユーザーにも提案しやすいモデル。肘なしではW1800、片肘W1875、両肘W1950。シェーズロングのクッションは左右の入れ替えが可能で、将来的なレイアウト変更にも対応する。また、ロータイプ用の脚を追加(通常より125㎜低く設定可)したことで、小さな子どもやペット需要にも対応できる。


ソファ「WW27」:昨年発表したWW27にオットマン・スツールを追加した。WW2706スツールは、足乗せ以外にスツール単体や簡易的なサイドテーブルとしても使用できる。WW2756オットマンは、足乗せ専用。なお、ソファには革張り仕様を追加した。


チェア「CA42」:セラミック調のメラミンテーブルとマッチするチェア。ラバーウッド材を使用している。


チェア「CW25」:都市型マンションにむけたLD提案。コンパクトなL型コーナーが特徴。床面積が70㎡前後のマンションやコンパクトな間取りを対象としたLD兼用モデル。背もたれの背面はフラットで、壁にぴったりと付けることが可能だ。


テーブル「DW5320」:ジャパンディスタイルのナチュラルなテーブル。天板は反り防止のために、内部は合板ベタ芯構造になっている。挽板を使用した新デザイン。塗装はピュアオークのほか、ウォールナットナチュラル、脚はグレインマットブラックなども対応可。


テーブル「DH88」:天板形状を新たに「オーバル型」「片オーバル型」を追加した。現代の間取りを意識し、来客時やライフスタイルの変化にも対応する。


写真のモデルはQW6400XR

キャビネット「QW5400」:木質感と扉の仕上げにこだわったボード。縦ラインで外周を覆うロールドアがすっきりとした印象をつくり、組み合わされる脚によって床がしっかりと見え、部屋を広く感じさせる。


サイドテーブル「TW1606」:昇降機能付きのテーブルで、3段階(520㎜、620㎜、720㎜)の高さ調節が可能。レバーレス昨日はロックも可能だ。前後非対称の天板デザインとなっている。


MAS:新色追加。既存のヒノキキナリ色はヒノキ(針葉樹)を使用しているが、新色にはセン(広葉樹)を使用した。(MASの関連記事は以下のリンクより)

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カリモク家具の山田郁二常務取締役は「展示会に来られたバイヤーのお客様は、ゆっくりと何回も展示会場を確認されていました。今年のような“シーン”の提案型展示は、やはりしっかりと取り組んでいかないといけないと感じました」と話す。昨今、日本の世帯構成において、3人暮らし以下の世帯が8割弱を占めており、夫婦2人など、よりパーソナルな暮らし方が着目されることを想定した。

また、カリモク家具は戸建てのディベロッパーとのパイプは構築しているが、マンション関係のディベロッパーとのつながりも強化したいとの考えから、そのルート開拓・販促について、暮らし方の情報発信をSNSやYoutTubeを活用して積極的に取り組みをすすめている。マンション契約時に家具を購入しなかったユーザーに対して、同社の家具の提案拡大をすすめるため、カリモク家具では2020年からSNSを展開。「プル戦略」で、ユーザーが家具を探している際に、ユーザーの目に留まりやすいよう試行錯誤を重ねている。

「当社の“指名買い”までしていただけるのが一番なのですが、カリモクのショールームに行って商品を見てみたい、販売店さんに置いているのであれば、そのお店に行って見てみたい、というように、お客さまが動いて見に来ていただけるようにしたいです」と山田常務。インターネットやSNSが発達し、SNSを使って情報を直接ユーザーへ届けることが容易になってきたことから、これを最大限利用していくことにも注力する。

(佐藤敬広)