日本ベッド製造 新商品発表会2024を池上スタジオで開催 電動リクライニング対応「AJシルキーポケットマットレスプレミアム」、ベッドフレーム「MAJESTY(マジェスティー)」など、こだわりの新アイテムが登場

日本ベッド製造(東京都港区、宇佐見壽治社長)が、「日本ベッド新商品発表会2024」を同社池上スタジオで開催した。池上事業所の改築に併せ、同社創業の地である池上での披露となった。

主な新商品として、昨今人気の電動リクライニングベッド対応のマットレスや、高級感あるベッドフレーム「マジェスティー」などを新たに発表した。

電動リクライニングベッド対応のマットレスでは、「AJシルキーパフ」「AJシルキーシフォン」「AJシルキーフォルテ」の3種が新たにラインナップに加わった。

これまで同社の電動リクライニングベッド対応マットレスは、「AJシルキーポケット」および「AJビーズポケット」の2種のみだったが、電動リクライニングベッドのフレームに合うマットレスラインナップを拡充するため、日本ベッドのマットレスで最も人気の高い「シルキーポケットマットレスプレミアムシリーズ」の寝心地を電動ベッド専用マットレスでも選択できるよう、ラインナップを拡充したという。なお、価格は通常仕様の「シルキーポケットマットレスプレミアムシリーズ」と変わらない。

同社商品企画部商品企画課の羽生光貴氏によると、開発にあたっては通常仕様の主要な素材は変更せず、リクライニングに対応するために要所を改良。JIS規格をクリアする試験に加え、自社試験としてローリング試験および砂袋耐久試験も重ねて実施しているほか、マットレスを90度まで折り曲げる耐久試験などもクリアした。

試験後にはマットレスを解体し、内部のダメージが無いかを確認するなど、品質には細部にまでこだわったという。ボタンタフティングによって内部のスプリングとマットレスを固定しており、長きにわたって使用可能な品質の良さを訴求する。

この製品の開発にあたっては、基本的に同社企画部の男性社員が手掛けたが、同社の女性社員の意見も積極的に取り入れたところ、「やわらかい」「硬い」などの微妙な違いが開発にもしっかりと反映できたそうだ。日本ベッド製造の社員の知見が詰まったマットレスだ。


ベッドフレームで新たにラインナップに加わったのが、「MAJESTY(マジェスティー)」。本革のフレームが最大の特徴だ。以前のカタログでも本革製品をラインナップに採り入れていたが、より本革の良さを引き立たせられるデザインへと改良。

ヘッドボードにキルティング調の模様を施して、高級感を際立たせた。高級ソファのように、売場でも目を惹くようなデザインが特徴だ。

「マジェスティー」の開発を担当した、同社商品企画部商品企画課の小野真結子氏によると、当初の開発段階ではダブル仕様をベースに開発をスタートさせたといい、「若年層から中高年まで、空間に華やかさや高級感を持たせたい幅広いユーザーにおすすめです」と話す。サイズはシングルからキングまで取り揃えているが、開発のベースとなったダブルやクイーンサイズが特におすすめだと同氏。

「マジェスティー」は、足元も金属調とすることで、本革素材とメタリック調のコンビネーションを際立たせている。アルミニウムの表面材を用いるなど、デザインにこだわりながらもコストをおさえる工夫を随所に施している。サイドレールとフットボードの隙間についても、ミリ単位での調整を行っていることが、開発にあたって苦労した点だという。

「マジェスティー」には、ブラック色のほか、アイボリー色もラインナップ。こちらはブラックとは異なり、マットな質感で女性的な柔らかな印象を与えるアイテムとなっている。開発段階ではブラック色もマットな質感で試作したが、最終的にブラックは個性的な艶感あるデザインとして設定したという。

「ブラックは個性的で、アイボリーは空間に馴染みやすい雰囲気を醸し出すことができます。お客様のニーズごとに選択していただけると思います」(小野氏)。本革の高級感を前面に押し出したデザインが特徴の「マジェスティー」に注目だ。


新製品発表会では、既存商品の新色追加モデルも発表された。ベッドフレーム「VINCENT(ビンセント)」は、これまでウォルナット、グレー、ダークブラウン色での展開だったが、今回はグレーとダークブラウンに替え、新たに「スミグロ」および「ライトグレージュ」の2色が加わった。

昨今、くすんだ色合いの内装材、床や壁がトレンドであるとし、日本ベッドでもそれに合わせたカラーラインナップに変更したようだ。

ライトグレージュ色については、昨今の住宅に合わせやすいような、ナチュラルながらややくすんだ色味が特徴だ。


このほか、新作照明となるテーブルランプ「SIELIM(シェリム)」も披露された。「SIELIM(シェリム)」は造語で、フィンランド語で「きのこ」を意味する「sieni」と、「slim(スリム)」を掛け合わせた。

同社ではこれまでもテーブルランプを取り扱っていたが、デザインにテコ入れを図り、より現代的な空間に合うよう開発したという。モダンベーシックなテーブルランプとして、ベース部分を小さく設定。ナイトテーブルに置いた際、テーブルをより有効活用できることをコンセプトとした。タッチセンサーを採用しており、調光も手軽に行うことができる。

持ち運びも簡単なため、日中のデスクワークなどにも使用できる。当初はリチウムイオン電池仕様も構想したというが、安全面など様々な事情を考慮して有線に落ち着いた。カラーはライトグレー一色。ホワイト寄りの色合いで、様々な空間に馴染みやすい色合いだ。


電動リクライニング対応マットレスの新シリーズなど、昨今の時代のニーズやトレンドを反映した新製品を投入した日本ベッド製造。今後の同社の商品開発にも期待が高まる。

(佐藤敬広)