「第60回JAPAN DIY HOMECENTER SHOW2024」が、2024年8月29日(木)から31日(日)にかけて、幕張メッセ国際展示場(千葉市美浜区)の4~8ホールで開催された。主催は一般社団法人日本DIY・ホームセンター協会(東京都千代田区、稲葉敏幸会長)。
今回の見本市は60回目となる節目の開催。昨年は3日間で合計5万6千人以上の来場をみたが、今回は海外企業の出展誘致や海外バイヤーなどの招致を強化。会場には中国ブースや台湾ブースなどのエリアが設けられ、国内のみならず海外からの出展社も多く集まり、盛況となった。
同見本市は1978年に初開催され、約半世紀にわたりDIYの普及および啓発と、ホームセンター業界の発展に寄与してきた。今回の開催テーマは「いつでも頼れるホームセンター~DIYの新たな未来~」とし、十店舗を有するホームセンターで進化し続けている道具や工具などを、来場者が実際に見て触って体験することができるようにとの思いを込めた。
今回はステージイベントとして、欧州のホームセンター業界トップのビジネスセミナーが開催初日に催され、EDRA/ghin事務総長のジョン・ハーバート氏による「世界のHI業界の課題について」や、デビッド・ウッドCEO(英HCのWickes)による「なぜDo it for me事業が強いのか そのビジネスの仕組みとは」などのセミナーが実施された。また、セミナーでもテーマとなった「防災」「持続可能性」などに沿った出展が多くみられた。テーマゾーンである「いつでも頼れるホームセンター」では、9月1日の防災の日を前に防災意識を高めるイベントとして、起震者体験やVR体験、防災商品ベストバイ展示などが行われた。
インテリア関係の出展では、「インテリア・収納用品」として約9社が出展した。ドウシシャ(大阪市中央区)は、「&Connect(アンドコネクト)」シリーズや、「ANITERIOR(アニテリア)」シリーズを中心に出品。
「アンドコネクト」は、シンプルさが特徴のウッドシェルフがベースアイテム。単体でも使用可能だが、横に増やしたり段数を増やしたりと、ユーザーの好みに合わせて拡張可能なアイテムだ。ネジやクギを使わないため、組み立ても容易に行えることも訴求ポイントの一つ。また、棚板の耐荷重は60㎏まで対応可能だ。「アンドコネクト」の開発にあたっては、エンドユーザーとの座談会を実施し、試作品についての意見を反映しながら開発を進めたようだ。
「アンテリア」は「Animal」と「Interior」を掛け合わせた造語。ペットを見守ることができる穴あきテーブルや、ペットと一緒にくつろげるハンモック付きチェア、積み重ねられるボックス、穴あきボックスなど、ペットとともに暮らすユーザー向けのラインナップを数多く取りそろえ、需要の高まるペット用アイテムのニーズに沿った提案を行った。
アイリスオーヤマ(仙台市青葉区)は、生活感を隠せるウッドペールストッカーや、「もっちり極厚ラグ、折り畳み可能なマットレスなどのアイテムを出品した。
寝具の「Sheep(シープ)シリーズ」のひとつである「三つ折りポケットコイルマットレス」は昨年発売開始したモデルで、同社でも好評を得ているアイテムのひとつ。折り畳み式で使い勝手がよいことから、幅広い年代の支持を得ているという。体重のかかりやすい腰の部分のコイルを硬めに設定することで反発力を高めており、腰への負担を軽減。干すことが容易に可能な点も訴求ポイントの一つだ。
来月には新商品も導入し、ラインナップを拡充予定。今後の展開にも注目だ。
このほかのインテリア関係では、東リがリフォーム床材、床タイルなどを出品。ペット対応のハイグレードの床シート「クッションフロアPremir」などの提案を行った。
インテリア関係の出展社からはペットと共に暮らすための商材が多く出品されるなど、人口減少およびペット需要に対応するラインナップの強化を各社が推進する姿が見てとれた。