2024年8月22日(木)と23日(金)の2日間、ジャパン建材(東京都江東区、小川明範社長)が主催する住宅建材総合展示即売会「ジャパン建材フェア」が、東京ビッグサイトの東1~3ホールにて開催された。
同フェアは今年で開催45回目を迎えた。地場商社と協業して日本各地から工務店、リフォーム店を中心に動員。開催初日の会場には多くの来場客が集まった。
今年のジャパン建材フェアは、家具だけに特化した「共にFurniture(F&F)」エリアは設置されず、入口入ってすぐのJKBASEのエリア内に、空間提案スペースが設けられ、床材やシェルフ、そして朝日木材加工の家具が展示された。同社営業担当の阿久津秀文氏によれば、同社の北欧モダンデザインと商流を意識した柔軟な価格対応が評価され、展示が決定したという。
また、隣接したスペースには、2019年より販売が開始されたクリナップと飛騨産業のタイアップ製品である「HIROMA(ヒロマ)」が展示され、来場客の注目を集めた。「ヒロマ」は、クリナップのキッチン(コンロ+シンク)と、木製のダイニングテーブルが一体となった製品だ。省スペース性に優れ、子供が独立して2人家族となった世帯や二世帯住宅のサブキッチンとして、あるいは賃貸住宅などを中心に納品が進展。近年は、ホテルや店舗などの非住宅施設でも採用が進んでいるという。
「ヒロマ」は、設置の自由性が優れることも訴求ポイントで、壁に隣接させて設置する「ペニンシュラ型」と、部屋の真ん中に独立させておく「アイランド型」のいずれも選択が可能。LDKのレイアウトに自由性を持たせた製品仕様となっている。キッチンは人工大理石で、レンジフードや照明は別途手配となる。コンロはガス、IHから選択可能で、コンロを設けないことも可能だ。
このように、家具と組み合わせた付加価値商材としての展開は、クリナップ社のダイニング事業としても新たな取り組みの一つのようだ。クリナップの新宿ショールームや、飛騨産業の神谷町のショールームでも同製品を見ることができ、インスタグラムなどでの露出も手伝い、施主からの指名購入が増えているという。なお、ジャパン建材は同製品の最初の代理店であり、クリナップとしては工務店、リフォーム店へのさらなる認知促進を狙って今回のジャパン建材フェアに出展。来場者からはそのデザイン性を高く評価されたようだ。
また、若年層を中心に間接照明のニーズが高まっていることを受け、コーニス照明やコーブ照明に対応できる施工部材を紹介するコーナーでは、多くの来場客が集まった。会場ではこのほか、耐震性能など防災に関するセミナーなどが開かれ、盛況となった。