家具製造・販売を手がけるKOMA(東京都武蔵村山市、松岡茂樹代表)は2026年2月16日、ハイエンドモデルの新作ソファ「mare sofa(マーレ ソファ)」を発表した。座面・クッションの中身から木部フレームまで最高品質にこだわり、コストや生産性、搬入サイズといった制約を設けずに理想のソファ像を追求したとしている。デザインは松岡茂樹氏。
同社は「自由」と「上質」をキーワードに、どの体勢でも制限されにくい特大の座面を核に据えた。座る・寝転ぶ・横向きになるといった使い方を前提に、座面を緩やかな曲線で構成し、奥行きに変化を持たせることで自然に多様な座り方が生まれるよう設計したという。一方で、サイドと背面の木部は直線とし、壁付けやコーナー設置にも対応できるようにした。曲線と直線を意図的に組み合わせることで、意匠性と設置性の両立を狙った。
構成面では、パーツを組み合わせてレイアウトできる点も特徴に挙げる。多様な形状のソファパーツを用意し、空間や暮らし方に応じて並び替えられるモジュール性を持たせた。大型ソファが固定された家具になりやすい中で、配置を変えながら使い続ける提案として位置付ける。
座り心地の要となる座面内部は、一般的に用いられるスプリングやウェービングテープの併用を避け、すべてウレタンで構成した。複雑な形状と特大サイズを上質に仕立てるには、内部構造をウレタン主体に統一することが最良の選択だったとしている。厚み、硬さ、密度の組み合わせを試作・検証し、最終的に5層構造のウレタンにたどり着いた。触れた瞬間は柔らかく、その奥で腰を受け止める硬さがあり、さらにもう一段階包み込むような柔らかさが現れる感触を狙い、沈み過ぎず硬過ぎないバランスで長時間の使用でも疲れにくい座面を目指したという。特大座面は経年でシワが出やすい点を踏まえ、軽減策として包ボタンを施し、機能と意匠の両立を図った。
背中の大クッションは、フェザーとウレタンの混合が一般的とされる中で、スモールフェザー100%を採用した。大クッション1個あたり3.4キログラムを使用し、高密度フェザーのみで重厚でしっとりとした質感をつくる考えを示した。フェザー専門業者からも「ここまで贅沢な仕様はほとんど見たことがない」と言われたとして、素材投入量そのものを差別化要因に据える。
木部フレームは厚さ50ミリの無垢材を贅沢に用い、伝統的な技法で組み上げた上で、鉋や刀などの手道具を駆使して削り出す。シェイプした曲線の柔らかさと、直線の緊張感を同居させる造形は、木工技術の蓄積によって成立するというのが同社の主張だ。内部構造から外装、木部までを“妥協なく”設計し、上質の定義を素材・構造・仕上げの各工程で揃える姿勢を強調した。
松岡氏はコメントで、通常はコストや生産性、搬入といった現実条件を考慮するが、今回はそれをすべて外し、「自由」と「上質」という言葉を形にするために理想のみを追いかけたと述べた。大型座面の曲線構成と、壁付け可能な直線フレームの組み合わせを自らの“気に入っているバランス”とし、さらにパーツを組み合わせて自由に並び替えられる点を、暮らしへの適応性として位置付けた。






