川島織物セルコン(京都市左京区、光岡朗社長)は2026年4月20日から26日まで、ミラノデザインウィーク2026に出展する。5度目となる今回のテーマは「織の地層 - Woven Strata -」。地層の断面に現れる凹凸や粒感、鉱物のきらめき、乾いた土壁のざらつきとひび割れといった“堆積が生む質感”を、織物技術で可視化する試みを掲げる。
展示は、石や土壁の硬質な表情を参照しながら、触れたときに心地よい織物として提案する点に特徴がある。素材選定から織組織の設計、密度制御まで工程を幾層にも重ね、硬さや粗さ、乾き具合といった捉えにくい感覚を「織の表情」として再構成する。自然素材の質感を建築・インテリア空間に柔軟に取り入れたいという需要の高まりを背景に、椅子張、クッション、パーティションなど実用用途への展開も視野に入れる。質感を空間のスケールや光環境に応じて選び分けられる構成とし、意匠にとどまらず、空間の重心や境界、雰囲気を支える素材としての役割を示す。
会場では、地層形成のプロセスを手掛かりに、織の技法が生む質感を立体的に体感できる空間を展開する。熟練の技術者が大型織機を用いて手織りで織り上げる綴織のアートワークを核に、絹糸や金糸、螺鈿、フィルムなどを織り込んだ作品、機械織りでリアルな質感を追求した実用作品までを一堂に見せる。アートディレクションには照明デザイナーの岡安泉氏を迎え、光の当たり方や見る距離で変化する表情を、視覚と触感の両面から引き出す設計とした。






