今回のIFFT2023では、主催者企画展示として、ジャパンプレミアムファニチャー・コレクションが催された。
これは公益社団法人インテリア産業協会との共催によるもので、「ニューラグジュアリー」をキーワードに、間近に迫る課題に挑戦する新しいインテリア空間を、住空間と商空間、8つのブースて提案するというもの。
カリモク家具、飛驒産業、ドリームベッド、シラカワ、冨士ファニチア、日進木工、カンディハウス、起立木工の各社がそれぞれ協賛出展した。
カリモク家具は、三井デザインテックのコーディネートによって、「湖畔の別荘のインテリアシーン」をコンセプトに展開した。同社の上質の家具に加え、ピアノなどを配置した空間設定とし、喧噪から離れた穏やかなひとときを堪能するためシーンが発表された。
飛驒産業(岐阜県高山市)は、クレアデザイン、オレンジデザイン、住友林業の三社のコーディネーターが共同して空間設計。和の心、おもてなし、奥ゆかしさ、優しさに着目してコーディネートしたという。「SUWARI」などの製品が置かれ、明るく開放的な、木質感あふれる提案となった。
ドリームベッド(広島市西区)は、「海の見えるアートホテルのインテリアシーン」をコンセプトに展開。コーディネートは虎岩さおりインテリアデザイン事務所が手掛けた。昼と夜で異なる海の表情を、インテリア空間に重ねた表現が示された。
シラカワ(岐阜県高山市)は、万建設興業のコーディネートによって、「森林の中のオフィスのインテリアシーン」を展開した。木製家具を使用した空間提案でサステナブルに貢献する点も訴求。オフィス家具メーカーのオカムラの製品や、同じ飛騨高山の柿下木材工業所「MOARE」、海外ブランドのlouis poulsenといった照明にもこだわった展示となった。
冨士ファニチア(徳島県板野町)は、空間styleの米重綾子氏によるコーディネートを展開。「駅の風景にとけこむラウンジのインテリアシーン」は、「ホワイトゾーン」は空間入口の意味合いを持たせ、対照的に「ブラックゾーン」は「半個室」の意味合いを持たせ商談スペース風に仕立てるなど、それぞれに役割を与えた空間構成となった。
日進木工(岐阜県高山市)は、山梨インテリアコーディネーター協会の深澤将氏によるコーディネート。「View of a big city・大都会、高層マンション上層階のインテリアシーン」をコンセプトに、有機的な形状と質感をもつアイテムを中心に空間提案がなされた。
カンディハウス(北海道旭川市)は、メック・デザイン・インターナショナルの新保匡史氏によるコーディネート。床はパーケットとテラゾ柄のフロアタイルを用いている。同社がアクタスと共同開発した「FOURチェア」も全面ブラック仕様のものを設置するなど、ブラックで統一されたコーディネートによって、ナチュラルなテイストに定評のある同社の新たなイメージを想起させた。
起立木工(静岡市駿河区)は、港の見える丘の住まいのインテリアシーンをコンセプトとした展示を行った。家具をシックな色彩でまとめ、明るい床面との対比が印象的なコーディネート。ラグジュアリーにふさわしいインテリアで構成された。
IFFT2023 東京国際家具見本市 公式サイト:https://messe.nikkei.co.jp/if/