第100回を迎えた「東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2025」(TIGS)と併催の「第18回LIFE×DESIGN」は、2025年9月3日~5日の3日間、東京ビッグサイトで開催され、記念回にふさわしい熱気のうちに閉幕した。主催はビジネスガイド社(東京都台東区、芳賀信享社長)。会期中は東西両展示棟をまたぐ大規模レイアウトで、ギフト、インテリア、クラフト、生活雑貨、食品関連など多岐にわたるカテゴリーが一堂に会し、来場者で各会場は朝から夕方までにぎわいを見せた。総出展社数は2978社、総来場者数は21万9261人を数えた。

今秋のTIGSは、1967年の創設から数えて節目の“100回”を迎え、基本テーマに「愛と平和の、そして夢のある、豊かな暮らしのための贈り物づくり。」を掲げて構成。贈答・パーソナルギフトの王道に加え、サステナブル、ウェルビーイング、ローカルメイドといった近年の潮流を横断する企画・ゾーンが拡充され、売り場づくりや商品編集のヒントを求める国内外の小売・流通バイヤーや事業者の具体的な商談が目立った。
同時開催された国際見本市「LIVING & DESIGN 2025」は、9月3日〜5日、東京ビッグサイトで開かれ、トータルインテリアを軸に家具・住宅設備・建材までを横断する最新動向を提示した。会場は西館のゾーニング内に「LIVING & DESIGN」エリアを設け、ギフト・ショー全体の来場動線と連動しながら、暮らしの質を高める“実装可能な提案”を前面に押し出した。
毎回の見どころであるセミナーは、家具デザイナーの小泉誠氏、建築家・デザイナーの寺田尚樹氏、さらにミラノ・サローネ「サローネ・サテリテ」創設者のマルヴァ・グリフィン・ウィルシャー氏が登壇し、設計・素材・編集視点を横断する講義でプロ来場者の関心を集めた。

特別企画では、国産材の可能性を掘り下げる「木材を使った家具のデザインコンペ2025」を実施。審査は内藤廣氏(建築家)、小泉誠氏、大西麻貴氏(建築家)の3名が務め、会場では入選作のパネル展示と表彰式が行われた。また、サローネ・サテリテの受賞者を紹介する「THE NEW DESIGN WORLD」や、「商店建築」とタイの素材編集プロジェクトによる「商店建築×タイマテリアル」も実施。テキスタイル、アップサイクル・プラスチックなど、素材発の価値創造を可視化し、設計者やバイヤーのマテリアル選定を後押しした。

全体動線は、東西に広がる各ホールをテーマ/購買シーン別に束ね、百貨店・専門店・ライフスタイルショップに向けたMD再構築のヒントを提示。とりわけ記念回では、新規性と量感の両立を意識したゾーニングが功を奏し、トレンドサンプルの収集から発注・OEM相談まで、ステージの異なる商談が同居した。加えて、海外バイヤーの姿も目立ち、インバウンド回復やアジア流通の再活性化を背景に、メイド・イン・ジャパンの素材・技術・意匠を前面に出したブースに関心が集まった。国際色の濃い風景も、今回の特徴の一つとなった。


節目の開催に合わせ、ショー全体では平和・共生・循環を基調に、アップサイクル素材、長寿命設計、地域素材の再解釈といった“物語”の強い商材も多く見られた。ギフトの原点である「贈る相手を思う気持ち」を、具体的な機能性や環境配慮、フェアトレードの仕組みで裏打ちする傾向は、消費者の選別眼が厳しさを増すなかで、店頭の説得力を高める有効な打ち手となる。100回の歴史を重ねる間に培われた仕入れの“目利き”が、記念回の会場でさらに磨かれた。

TIGS/LIFE×DESIGNは、次回も東京ビッグサイトでの開催を予定する。ギフトと空間提案を横断する総合商談見本市として、国内市場の成熟と国際来場の回復という二つの潮流を追い風に、販路多角化と売り場再編集の提案について、生活者の価値観の変化に応えるプロダクトと出展構成には、次回以降もさらなる注目が集まりそうだ。



