ルービックJP(福岡県大川市、日野淳一社長)が、国産のマットレス製品や、シルキーファイバーを用いた新製品の認知を拡大させている。年初の大川ショールームでの新春展で試作品を公開後、2024年2月の国際ホテル&レストランショー(HCJ2024 )に出展し、同社がもつ技術を活かした多様な製品について多くの関係者に訴求を図った。
HCJ2024で同社は、「眠りを科学する」をコンセプトにブースを大々的に出展。
ブース正面には、ホテル仕様の大型のマットレスを配置。厚さ70㎝の圧倒的なボリュームが存在感を放ち、来場者の注目を集めた。3種類のコイルを用いるなど、90㎝の厚さに詰められた素材の層は、表生地とボトム生地を合わせて28種類。同社の技術を結集したアイテムだ。
同社では、コイルに代わる新素材「シルキーファイバー」をマットレスに採用した製品も展開を始めているが、この4月からは新たに、シルキーファイバーを用いた「洗えるソファ」も展開する。
ウレタンに替わる新素材として注目が高まっているファイバーだが、同社が開発した「洗えるソファ」は、独自の技術による「Sコア®」(Sバネ構造)によって、ソファとしての座り心地を追求した製品。へたりにくさも特長の一つで、寝転びやすく広い点、楽に洗うことができる4分割タイプであることを訴求。マットレスメーカーが製造する「洗えるソファ」であることから、クッションを外せば簡単なベッドにもなる。子どもがいる家庭も想定して開発しているため、ロータイプで座りやすいことも訴求ポイントとなっている。
国産のマットレスは、「JMX-312+」「JMX-205+」「JMX-204+」などを新たに展開している。これらのシリーズは、従来までのモデルの価格はそのままに、東洋紡の「シュレープ」を採用し、保温機能や保湿機能を高めている。「シュレープ」は羽毛タイプのポリエステルわたで、あたたかい空気を逃さず空気を包み込むことが特徴であり、衣料用や掛け布団の中わたに適した素材。従来の中わたに比べて保湿率が向上し、羽毛と比較しても同等程度のあたたかさとなっている。綿ほこりが出にくい点などもポイントの一つだ。この「シュレープ」を、同社の国産商品のほぼすべてに採用している。
ルービックJPでは、かつて人気を誇っていた「D・compo」シリーズも12年ぶりに復活。新たに最新鋭のコイル機を開発し、前モデルでは約51.5㎏あった重量を約27.5㎏まで軽量化。厚さも40㎝から25㎝へ薄くし、両面仕様で寝心地を選択できるようになった。
これは特許技術によって、線径の異なる2つのコイル(ハード:1.8㎜、ソフト:1.5㎜)を組み合わせたことによって、表裏で硬さを変えることができている。サイズはシングル、セミダブル、ダブルをラインナップ。HCJ2024にもこのラインナップを展示し、幅広い製品提案力を来場者に訴求した。