第52回国際ホテル・レストランショー(HCJ2024) フォトレポート

第52回国際ホテル・レストラン・ショーが、2024年2月13日(火)から16日(金)にかけて、東京ビッグサイト東展示棟で開催された。同時開催のフード・ケータリングショーおよび厨房設備機器展と併せ、HCJ2024として開催。国際ホテル・レストラン・ショーの主催は日本能率協会、日本ホテル協会、日本旅館協会、国際観光日本レストラン協会の各一般社団法人および公益社団法人国際観光施設協会。
主要ベッドメーカー各社に加えて、木製家具メーカーでは柏木工(岐阜県高山市)などが出展したほか、福岡・大川家具工業会からも数社が共同で出展するなど、多くの出展社がコントラクト向けの製品提案を来場者に訴求した。全展合わせた総来場者数は5万131人、総出展社数は826社だった。

旅館・ホテル業界は「従業員不足」にあえぐなか、インバウンド需要は増加傾向にある。昨年はSDGsを意識したブース展開が多かったが、本開催は昨年に引き続きSDGsに沿った提案に加えて、昨今の人手不足の課題に対応すべく、より省力化に重きをおいた製品開発がすすんでいるようだ。今回のHCJ2024でも各社が省力化に向けてアイテムを開発。より効率的にベッドメイキングが行えるよう、可能な限り少ない労力で作業を行うことができるように設計された製品など、作業のしやすさ、省力化を押し出した提案が多く見られた。


ベッドメーカーに加え、木製家具メーカーなども数社が出展したSDGs。柏木工(岐阜県高山市)は、コントラクト向けアイテムのラインアップを年々拡充している。同社の取引先には、和のテイストを重視する旅館が比較的多いといい、床が畳敷きである施設も多い。そのため、チェア「月華」に旅館などの和室の畳空間にむけた新仕様を追加するなど、和テイストに合わせた製品ラインナップを充実させている。畳の床面に対応可能なアイテムの要望は多いとい、これまでは洋風の内装だったホテルなどでも、和を意識した空間へ改装しつつある例があるようだ。


塩川光明堂(静岡県静岡市)は、LED付きのミラー「MOON」や「Horizon」などを出品。旅館・ホテルの上質な空間づくりに貢献するアイテムとして訴求した。熟練のスタッフによって製作されている同社の製品は耐久性が高く高品質で、評価が高い。

来場者からは、「別注で異なるデザインの製品は作れないか?」との声も多く寄せられたようだ。既製品を見てインスピレーションを得たうえで、オーダーメイドが可能か確かめるという来場者も、一定数存在することが見てとれる。


HCJ2024では、新製品の提案に加え、新たなサービス提案を模索する企業もみられた。フランスベッドは、今年1月からスタートした法人向け新サービス「フランスベッドレンタル」について周知を図った。

対象アイテムとなる電動リクライニングベッド「グランマックスGX-P302F」、ベッド型マッサージ器「ラミダスⅠ(木製台付き」、リクライニング機能内蔵電動マットレス「RP-01N」、ふとん用手すりの各アイテムを展示。これらは短期では3か月以上からの単月レンタル、長期では5年のレンタルが可能で、レンタル開始後5年経った後は、継続レンタルもしくはレンタル終了の選択ができる。引き取り費用は無料のため、宿泊施設側は一時的にかかる費用も低減できることから、より経済的に同社の製品の使用が可能となる点を訴求する。サービスを通じて継続した取引が可能になることに加え、「ラミダス」などの製品を宿泊施設にレンタルすることで、一般ユーザーへの認知拡大を図る。なお、返却されたアイテムは同社の施設でメンテナンスを行ったうえで再利用する。

同社ではこれまで、ホテル用のエクストラベッドや、メディカルサービス事業で製品のレンタルを行ってきたが、今後はインテリア健康事業も含め、全部門で製品レンタルを拡大し、レンタルによる売上比率も高めていく方針だという。今回の出展では「ラミダス」に加え、手すりやスロープについても来場者から高い関心を得た。館内のパブリックスペースに加え、客室のグレードアップに関する付加価値として注目されているようだ。


シモンズ

スリープセレクト

ドリームベッド

日本ベッド製造

西川

COCO-MAT

ニトリ

https://www.nitori.co.jp/business/


福岡・大川家具工業会

Kayu style

KARE

AJIM