タカショー(和歌山県海南市、高岡伸夫社長)は、2024年7月から「タカショー潅水システム ウォーターマイスター制度」を設立する。これに伴って、7月10日に東京で研修会を開催し、潅水のプロフェッショナル人材の育成を推進する計画だ。
近年、自然環境との共存や持続可能な社会を目指す考え方・キーワードとして、グリーンインフラやバイオフィリックデザインに注目が集まっており、ホテルや飲食施設、教育現場から住宅まで、さまざまな場所で緑の演出・景観作りが広まっている。しかし、これに伴い、緑が健全に育つための環境作り・適切な潅水管理が必要となり、植栽の性質や潅水システムの仕組みなど高度な知識と技術が求められている。だが、 人材不足や物価や賃金上昇の中で、コスト上昇を抑制するためにマルチタスクや施工業者の多能工化、標準化が必要となっている。
これに対してタカショーは、長年にわたり「ガーデンセラピー」を提唱し、ウェルビーイングな庭暮らしを提供する“ガーデンライフスタイルメーカー”として社会への貢献を目指してきた。その一環として、「潅水システム ウォーターマイスター制度」を立ち上げ、研修会を開催。造園業者や設計・施工店など、緑に関わるあらゆる人々に、世界標準の潅水技術やノウハウを伝え、日本の現場での緑や花のメンテナンス品質向上に寄与することを目的とする。
タカショーは既に業界関係者7000名以上が受講する「ガーデン&エクステリア ライティングマイスター」制度をはじめ、「エクステリア&ガーデンマイスター」、「ウォーターガーデンマイスター」など、さまざまな分野のマイスター制度を展開している。これらのノウハウを活かして業界の発展に寄与する計画だ。
研修会では、まず植栽が健全に育つための環境作りについて深め、次に植栽エリアに合わせた潅水計画を学ぶ。さらに、実際の商品を使って施工方法やメンテナンス方法を実践的に学ぶ予定だ。研修の内容は以下の通り。
・特別講演:「かたくり工房」阿部容子氏の「環境の時代に私たちが出来ること」をテーマにした講演
・「いくにわラボラトリー」の大嶋陽子氏とタカショーの佐藤孝二氏による研修:植栽の重要性、植栽が健全に育つための環境づくり、具体的な自動潅水システムの考え方などの指導。研修後には認定試験を実施し、合格者には「潅水システム ウォーターマイスター」の認定証を授与する。
なお、研修会は7月10日の東京会場を皮切りに、全国の各エリアやオンラインで定期的に開催する予定だ。7月10日の研修会申し込みは、以下のURLより。