カッシーナ・イクスシー 青山本店3階をリニューアル イクスシーブランドを筆頭に、多様な世界観とコントラクト提案も

カッシーナ・イクスシー(東京都港区、アレッシオ・ジャコメル社長)はこのほど、同社の青山本店3階をリニューアルオープンした。

昨年に1階および2階のリニューアルを完了していたが、今回は3階をリニューアルし、オリジナル&セレクトブランドである「イクスシー」ブランドを中心とした展示とし、幅広い世界観を来場者に訴求する。

カッシーナ・イクスシー 東京・青山本店をリニューアルオープン カッシーナの世界観、発信力を強化

来場客が階段を昇って、最初に目を留めることになるのが、「イクスシー」ブランドの新製品。ここは「Entryway」エリアとして、ナチュラルで暖かみのある空間を展開する。今回は同社の国内工場で製造した「ブリッジ」ソファを中心とした展示を行っている。

今後、イクスシーブランドのリブランディングを図っていくが、「ブリッジ」はそれに先行して披露された。日本の住宅空間に合わせ、コンパクトなサイズ感から幅広いサイズ感まで展開できるソファで、オットマンやサイドテーブルもシリーズとして取り揃えており、サイドテーブルは商品によって、タブレット端末やスマートフォンのワイヤレス充電も可能だ。

同じくイクスシーブランドの「SEPION」ダイニングテーブルおよび「REMI」チェアも発表した。ダイニングシーンを想定した展示とし、「SEPION」は12㎜厚のセラミック天板が特徴だ。

「REMi」の木質感あるデザインと合わせて、木製ならではのクラフトマンシップを詰め込んだ製品として訴求を図る。

続いてのエリアでは、「CECCOTTI COLLEZIONI(チェコッティ・コレツィオーニ)」ブランドの世界観を表したエリア。

独創的なデザインと構造的複雑さが特徴の同ブランドだが、現代的解釈も織り交ぜた製品開発を展開している。エリア入口にラウンジチェア「D.R.D.P」を配しているほか、ベッドルーム、ダイニングルーム、リビング、執務室のシーンに合わせたアイテムをそれぞれ配置し、空間に調和するチェコッティ・コレツィオーニの世界観を表現している。

3階で特徴的な空間設計となっているのが、「アートギャラリー デラルテ」のエリア。フロア奥まで見通せる空間で、アート作品などの展示を行う。

このアートギャラリーに続くのが、「Corridor」と「Presentation Room」のエリアだ。

「Corridor」では、イタリアの「LEMA(レマ)」ブランドの展示を行う。フリースタンディングの壁面収納で名をはせている同ブランドだが、コレクションを拡大しており、システムソファやローテーブルなどリビングシーンなどを展示している。これらのアイテムや壁面収納まで幅広いラインナップを取り揃えた。

「Presentation Room」エリアでは、「フィリップ・ユーレル」ブランドを中心に、カーテンやラグ、クッションからベッドリネンまで、トータルコーディネート提案を図る。

同エリアの向かいには、「Rug&Textile」として、イタリアの「DEDAR」ブランドの様々なラグおよびテキスタイルを展示している。

3階の最奥部には「コントラクトショールーム」エリアを設けた。ここにはイクスシーブランドの製品を中心に、オフィスや公共施設といったコントラクト向けの製品を並べている。

同社では特注家具も請け負っており、イクスシーブランドの製品が使われることも多いようだ。同ブランドの新作で、デザイナーの鈴木啓太氏が手掛けた「SYNC sofa」とチェアもここに展示している。同アイテムはラタンのパネルを採用し、人の気配を感じながらも集中できる環境を整えられるアイテムとして訴求を図る。単体や背中あわせなど、さまざまなニーズに合わせた組み合わせ方も可能な点がポイントだ。

「イクスシー」ブランドを筆頭に、様々なラインナップで新たに空間を構成した、リニューアル後の青山本店3階フロア。家具から照明、ラグ、テキスタイル、カーテンと、生活に必要な製品がすべて揃ったフロアとして、来場者に多彩な世界観を提案する。

(佐藤敬広)