タカショー タカショーガーデン&エクステリアフェア(TGEF)2024を開催 コントラクトに比重置いた展示、トレンド反映の新アイテムを発表

タカショー(和歌山県海南市、高岡伸夫社長)が、タカショーガーデン&エクステリアフェア(TGEF)2024を、2024年7月25日および26日の2日間、東京流通センター(東京都大田区)で開催した。

今回のTGEFは、「コントラクト市場から住宅EXの最新トレンド」そして「リアル商品とDX提案」をテーマに開催。目まぐるしく変化するトレンドに対応する豊富なラインナップを訴求。今回のTGEFでは「ファサードエクステリア」「%thROOMブース」「リフォームイノベーション」「DXコンテンツブース」「コントラクト(非住宅)ブース」「ライティングブース”光のショールーム”」の6つのエリアに分けた展示構成とした。

「ファサードエクステリア」のエリアでは、同社が特に力を入れている「ジャパンディ」スタイルのファサードなど、外構デザインの最新トレンド事例に合わせた8種の事例を示しながら、各トレンドに沿う製品提案を行った。

8つの外構スタイルはそれぞれ「ジャパンディ」「カリフォルニア」「和モダン」「カジュアル」「ノルディック」「オーガニック」「アーバン」「リゾート」の各種。昨今はエクステリア業界全体で、ブラックカラーを基調としたデザインが増加傾向にあるといい、同社でも「アーバン」スタイルの提案においては、「エバーアートボード」のブラック系のバリエーションを強化したほか、「エバーアートボードシック サンドフィール」など、ブラック・ブラウン調と相性のよいカラーの新製品を展示するなど、黒を基調にしながらモダンでスマートなデザインのスタイルを訴求した。

また、同社が薦める最新の外構スタイルとして「和モダン」が提案された。「和モダン」スタイルは、伝統的な和の美しさを現代風にアレンジし、無彩色や低明度のカラーを基調として、シンプルで落ち着いた雰囲気とした提案だ。これに合わせた新商品の「エバーアードボードシック ノールモダン」なども併せて展示した。

タカショーの強みは、住宅と外構を一体化できる点だ。豊富な製品ラインナップを武器に、外構スタイルもパッケージ提案を行っており、TGEF開催時点で730以上のプランを取り揃えている。同社グループのシステムツールなどを活かして、データを取り込んで提案可能な無料のプランサイトなど、業務の支援ツールの整備も行っている。

「ファサードエクステリア」エリアでは、カラーコーディネートのテクニックも来場者に案内。外構は住宅を囲むものであるが、外からの見た目と内側(屋内側)からの見た目では、求められる要素が異なってくる。外側部分は、同社が提案する8つのスタイルに合わせた色合いやデザインを採り入れられるケースが多いといい、屋内から見える部分については顧客の遊び心が反映できるよう、カラーや製品バリエーションの充実を図っている。

さまざまなスタイルで提案を行っている「エバーアートボードシック」についても、前述の「サンドフィール」「ノールモダン」に加え、「ムーンレイク」「ミストグレイ」「モデスティブラック」「ボルドロック」といった天然石調カラーを追加することで、演出の幅をより広げている。

「ファサードエクステリア」エリアにはこのほか、昨今のEVの普及にも対応する製品として、「V2Hポッド搭載可能機能門柱」が公開された。アートボードシックによる石柄デザインで、景観と調和するEV門柱だ。門柱の裏面にVH2ポッドを収めているため、表側から目立つことがないデザインとなっている。

この新製品に合わせたテラス/デッキ用タイルの「セラ レバンテ」も併せて展示されており、シックで落ち着いた空間の醸成に貢献する製品として訴求を図った。

なお同エリアには、参考出展アイテムとして、「千本格子バロックデザイン」や、「テキスタイルフェンス」なども展示された。「テキスタイルフェンス」はアクリル生地を用いて開発中の製品で、軽快なデザインでデッキフェンスやブロック塀のフェンスに適しているという。アクリル原着糸であるため、撥水性に優れ、日光による色褪せや劣化にも強い。また、施主自身で生地の取り換えも可能な便利さも訴求ポイントの一つだという。同社によると、ヨーロッパでテキスタイルを用いたフェンスが徐々に採り入れられているといい、同社もそのトレンドを反映した製品開発に着手したという。カラーは現段階ではブラック系、グレー系など3色での開発だが、今後の推移などを見てバリエーションの増強も視野に入れているようだ。

「ファサードエクステリア」エリアに続いて、タカショーが提案する“内と外が繋がる五番目の部屋”「5thROOM(フィフスルーム)」のエリアを展開し、最新のガーデン提案や潅水システムを発表した。

「フィフスルーム」のエリアには、内と外とを繋ぐ空間に沿うアイテムとして、屋外用の家具も数多く展示された。同社ではホームユース用およびプロユース用の屋外用家具を取り扱っているが、今回のTGEFの「フィフスルーム」エリアで展示されたのはプロユース向け。モルタル調タイルで、室内と屋外で使い分けが可能な新製品「セラ サロット」などと共に、新製品の「スリットベンチ」などが配置されていた。

このほか、同社が取り扱っているガーデンファニチャーから「マウデン ハイチェアー」、「マウデン サイドテーブル」、「UTOPIE(ユトピー)」シリーズ、「BUVONS(ビュボン)」シリーズ、「MINIMOベンチ」などの新製品が並べられた。

また、同社が取り扱う「ロムガーデン」「REPOS(ルポ)」「NARDI(ナルディ)」などの製品が数多く並べられた。これらは主にプロユース向けのアイテムとして訴求を図っている。

なお、フィフスルームエリアでは、この7月に設立した「タカショー潅水システム ウォーターマイスター制度」の周知も図った。造園業者や設計・施工店など、緑に関わるあらゆる人々に、世界標準の潅水技術やノウハウを伝え、日本の現場での緑や花のメンテナンス品質向上に寄与することを目的としている。

「リフォームリノベーションブース」では、天然木/人工木デッキ使用のアルミ幕板や、「エバーエコウッドリアル」のニューカラーであるアッシュブランなどが発表された。

次の「コントラクト(非住宅)ブース」では、先月オープンした非住宅特化のショールームである品川ショールームの紹介や、屋内・外用化粧建材ボードの「エバーアートボード」、耐久性の高い人口竹垣の「エバーバンブー」などを展示した。

このほか、「ライティングブース”光のショールーム”」として、グループのタカショーデジテックが開発したLEDサインやライティングなど、照明製品の数々を展示した。

新製品では、情緒性を携えたシャープな造形が特徴の「冴(SAE)」や、「トーチポールトラスト」、「トーチパススタンドトラスト」などを発表。このほか、ローボルトシステムの提案や、海外ブランドのルイスポールセンの屋外照明なども展示し、多彩なラインナップを来場者に訴求した。

会場出口近くに設けられたのが「リビングガーデンブース」。ホームユース向けの製品提案で、このエリアでもホームユース向けのガーデンファニチャーやオーニング、グリーン提案などを行った。

昨年にも増して、グループ力を活かしたDX提案なども強化した展示を行った今回のTGEF。住宅市場規模が縮小傾向にあるなかで、プロユース・コントラクトに重きを置きながら、時代にニーズに沿った製品開発につなげていく。

(佐藤敬広)