今年は、夏が長かったせいで植物もその変化に焦りがあるのだろう。
秋の気配はなく、紅葉することすら忘れるかもしれない。
でも夜の気温が少しずつ下がり、朝の散歩コースは、朝露に濡れて光るようになった。
雨上がりの翌朝。夜の忘れ物がしっとりと芝生を覆い、夏の暑さで朽ちた葉が、朝陽を受けて黄金色に輝く。
透き通った白い雫は、朝陽のレールにそって滑り降り、芝生の上に転がり踊り始める。
あまりにも、エキサイティングなことだから、芝生も汗をかくのだろう。
それが、ミルキィな水蒸気となって舞い上がる。
そんな季節の変わり目、ファイングレードウール寝具は、派手な新聞広告の一面を飾ること無く、
ウールの良さを理解しウールを愛するひとのもとへ静かに確実に届けられている。
いまや供給不安で高騰する羽毛、石油を基としマイクロプラスチックに揺れながらも高騰するポリエステル。
それらの素材に代わり注目されるのが価格にも環境にも優しいウール。
世界中で共同活動するファイングレードウールクラブは、牧羊農家や原毛加工業者そして日本の寝具メーカーチームが中心となってウール寝具の供給や価格安定に努力しており、この冬に向けてのウール企画も例年になく増加しているという。
ファイングレードウールはそっと静かに呼吸し、そこで眠りにつくひとに、これからもほのかな安らぎを与え始めるであろう。