ファイングレードウールクラブ 2023年度総会を開催 ウール寝装品需要調査など活動強化へ

寝具用ウールで自主基準を設け、高品質な羊毛寝具製品の活動を行っているファイングレードウールクラブ(FGWC、事務局 長尾商事)は2023年7月25日、本年度の総会を開催した。また新たに英国羊毛輸出のKoFibre(英国)社、寝具メーカーの越後ふとん(日本)の2社が加盟したことで、個人・法人・団体のライセンシー会員が21(日本13、海外8)、提携団体が2(ニュージーランド羊毛産業連盟、キャンペーン・フォー・ウール)の構成になる。
ウール寝具で動物臭などが消費者クレームとして発生した20年ほど前に、「安心安全なウールを安定して供給する」として、これまでにない自主基準を設けて活動を始めたのが同クラブ発足の経緯。消費者クレームの発生しない高い自主基準をクリアした高品質ウールが「商品やブランドを差別化できる」として、国内だけでなく海外からも参加が増えてきた。
中わたに使用するウールの油脂分や圧縮弾性、清浄度などを検査し、合格した羊毛寝具にファイングレードウールの下げ札や織ラベルを配布している。
今年度はさらに活動のレベルを上げる。国内におけるウール寝装品需要の状況を把握するなど、さらにインテリア市場の中でも活動を強化する。ウール寝装品で新たな商品開発やブランド戦略の構築、販売チャネルの選定、パッケージデザインの更新などで参加企業の活動を支援する。
販促活動では「ウール製品の魅力を消費者に伝える」ために広告宣伝の活動を拡大する。具体的にはSNSやブログなども活用して、消費者向けのオンラインマーケティング活動を推進する。またサステイナブルの広がりを受けて、生分解性などのウール本来の機能も発信するとしている。