ファイングレードウールクラブ ミーティングレポート

2024年7月9日に、国内外のFGWCライセンシー企業18社が名古屋に集結した。これまでに洗練された羊毛原料でハイクオリティーな羊毛寝具製品の製造と販売に注力してきた国際的なグループである。

これまでの寝具製品だけでなく、ファイングレードウールの特徴や機能を活かしたアウトドア製品や一部アパレル製品へ、ファイングレードウールラベルの認証を受けながら、新たな展開に挑戦したいという活発な意見が多くのファイングレードウール・ライセンシーから寄せられていた。同ライセンシーでもある日本繊維製品品質試験センター(QTEC)は、新製品の品質の指導をしながら、新たなマーケットへの挑戦を目指すこととなった。

また出席した海外の有力寝具メーカーは、日本では製造されていない独自の技術で開発した羊毛寝具を紹介し、日本の同ライセンシーと協力しながら国内外での販売についても協議するなど品質のファイングレードウールクラブというイメージだけでなく販促のファイングレードウールクラブという新たな側面も垣間見られた。

ニュージーランドから出席の同ライセンシーであるMr. Craig Smith氏は、NZ牧羊経営におけるエネルギーコストや人件費などが急激に上がっており、羊毛の供給側としても大変な苦労が続いている。比較的安いとされる下級タイプへの注文が増えつつあり、下級と中級の値差がなくなり下級タイプは割高になっている。かえって上級タイプの価格が安定しているので、羊毛寝具の新企画には、上級タイプで検討する方が将来的リスクが小さいと説明している。