ファイングレードウールの廃液はほとんど無臭だが、洗浄不十分なウールの廃液からは残脂臭や羊の糞の臭いなどが交じり合って悪臭が発生する。 紡績工場で使用されるウールは染色・整理工程でさらに洗浄されるが、寝具工場では、そうした工程はなく、そのまま中綿に加工されるため、この匂いを解決するには原料段階で清浄度500㎜を要求している。
世界中に約3000種類の羊が存在し、さらにその特徴から、アパレル用、カーペット用、資材用、寝具用など、それぞれの用途に適した種類に分かれる。寝具用に適した羊だけでも100種類はあり、さらに1頭の羊からは、その部位毎(背中、腰、腹、尻、頭 等など)に幾通りにも選別され多くのタイプが作られる。同クラブでは寝具に適した基準を定め、その基準に合わせたタイプを独特な手法で作り上げる。
一般的に日本からの希望価格と品質に合わせた羊毛原料の加工・生産が海外の輸出国行われるが、同クラブの寝具製造企業は羊毛のそれぞれの欠点と長所を理解した上で基準をクリアする羊毛原料を選定し消費者に安全と安心を届けている。
同クラブ事務局の長尾商事(名古屋)は、我々ファイングレードウールクラブのライセンシー企業は常にウールを学び、研究し、消費者の声に耳を傾けながら最高の技と知恵で今後もモノづくりに励むとしている。