
カッシーナ・イクスシー(東京都港区、アレッシオ・ジャコメル社長)が2024年10月17日に、BtoB顧客や取引先に対して見学を受け付けるライブオフィス(オフィスショールーム)をユニマット青山ビル4階にオープンした。

同社の青山本店は今年7月のリニューアルにより、1階から3階までが店舗空間となった。そして今回の4階本社オフィス移転と合わせ、合計約3000㎡の面積をもっている。その4階本社スペースについて、ライブオフィスとしての機能をもたせることによって、法人客などにも同社のインテリアアイテムの訴求を拡大する。住空間のみならず、エントランスなど多様な環境に対応する提案を展開する。

新オフィスは、デザインと品質の両面で高いレベルを誇る既製家具に加え、プロジェクトに応じた特注家具の柔軟なデザイン・製作も含めた、カッシーナ・イクスシーの総合提案を行う。インテリアデザインはカッシーナのアートディレクターを務める建築家のパトリシア・ウルキオラ氏が担った。

新オフィスは、ロビーを除いて大きく分けて「CITTÀ」「AGORA」「ATELIER」「HUS」の4つの空間に分けられる。

コミュニケーションおよびワーキングエリアの「CITTÀ(チッタ)」は、ビルのファサードから着想を得た円形のゾーニングが特徴だ。

「チッタ」はイタリア語で「街」を意味するが、この空間も多様な人々が行き交い、活気あるクリエイティブな雰囲気を醸成する。




この「チッタ」には、ミーティングルーム、ソロワーキング席、コワーキング席、エクゼクティヴラウンジなどのスペースが設けられている。オフィスの各ミーティングルームには、カッシーナ・イクスシーと関係の深いデザイナーの名前が付けられた。

オフィス階中央部分には「AGORA(アゴラ)」エリアを設けた。円形の空間としており、古代ギリシャのアゴラ(集会場)にインスピレーションを得たもの。

人々が自由に集まり、気軽に意見等を交換する場として、企業のチーム間のみならず他社との交流やワークショップなどのイベント開催も想定した空間となっている。

特徴的な構造の一つとして、壁面をロッカー式の収納にしていることだ。アプリを用いて開閉でき、同社の社員がここに荷物などを収納している。
このほか、「ATELIER」のエリアは、クリエイティブな作業を行うラボのような空間として使用。アイデアを形にするための実験的な場として、新たなアイテムのプロトタイプ制作の場としても機能する。
デンマーク語で「家」を意味する「HUS(フース)」のエリアは、業務に集中するための執務エリアとして、一般的なオフィス空間に近い長テーブルおよびオフィスチェアなどで構成される。

各エリアには、カッシーナ・イクスシーが取り扱うアイテムの数々が配置されている。「HUS」のラウンジには、イクスシーブランドの「BOND」などを配置しているほか、「CITTÀ」には「LA BECQUE」、「LATO」などのイクスシーブランドアイテムに加え、米国のヘイワースの「NIA」チェアなども置かれている。カッシーナ・イクスシーでも取り扱いを開始したヘイワースのプロダクトは、「AGORA」エリアにも多く採り入れられている。この4階のオフィスエリアには、全体的にイクスシーブランドのアイテムが多く使用されている。


このほか、ミーティングルームに置かれた特注家具にも注目だ。同社ではニーズに応じた特注家具の製作も請け負っているため、既存品のカスタム仕様から完全特注品まで対応可能。ライブオフィスの空間にも特注家具を配することで、様々なニーズに対応できる同社の技術力を訴求している。

なお、オフィス面積は915㎡で、このうちライブオフィス公開面積は613㎡。ライブオフィスの見学対応は10月17日から予約制で行う。見学等については同社担当者またはWEBフォームより申込可。