サンゲツ 屋内外一体の空間提案を加速 新カタログ「ヴィヴィエンテ」と「シーズンプレイス」を同時発刊

サンゲツ(愛知県名古屋市、近藤康正社長)は、2025年7月31日、インテリアとエクステリアの一体化をテーマにした2冊の新カタログ、「ヴィヴィエンテ vol.1」と「シーズンプレイス vol.1」を同時発刊する。空間設計における屋内外の境界をなくし、より自由で連続性のあるデザイン提案を強化する狙いだ。

この数年、公共・商業施設では「ランドスケープデザイン」への関心が高まり、自然環境との調和を意識した空間づくりが加速している。一方、住宅分野においても、ライフスタイルの多様化に伴い屋外空間へのこだわりが高まっているものの、依然として屋内外が分断された設計が一般的である。サンゲツではこれまで、壁装材や床材、ファブリックなど室内向け製品を主力としながらも、空間ソリューション企業としての幅を広げるべく、屋外向けの製品群の整備を進めてきた。今回のカタログ発刊は、その取り組みを体系化する節目と位置づけられる。

「ヴィヴィエンテ vol.1」は、セラミックタイルを中心に編纂されたカタログで、スペイン語で“生命”を意味するタイトルの通り、空間に自然の息吹と躍動をもたらす意匠性が前面に押し出されている。室内外の床材をシームレスにつなぐイン&アウト製品や、大判タイル「ガルザス」、繊細な装飾性を備えたモザイクタイルなどが掲載され、壁材・床材・ファブリックを横断したトータルコーディネートを可能にしている。自然石の質感を再現した「エレガンツァ アース」や、ライムストーン調の「エンシエント ストーン」など、表情豊かなラインアップも特筆すべき点だ。

一方、「シーズンプレイス vol.1」は、四季の移ろいを感じさせるエクステリア商品の提案を軸に構成された。空間の内と外を視覚的・感覚的につなげるデザインアプローチがテーマで、リアルな質感を追求した人工芝「ここちターフ™」、見本帳部材をリサイクルして製造された人工木デッキ「フォレストウッド™」、さらには立体的な景観演出が可能なFRP製プランターなどが紹介されている。また、施工性に優れた乾式浮床「フットサポート™」システムの採用により、多様な床仕上げに対応する柔軟性を持たせている。

両カタログの発刊にあたり、同社はグループ会社である株式会社サングリーンとの連携をさらに強化し、インテリアとエクステリアの境界を超えた空間提案を推進していく姿勢を鮮明にした。デジタルカタログは7月31日より公開予定で、専門設計者やデザイナーに向けた設計支援のツールとしての活用も期待される。