アルフレックス ジャパン(東京都渋谷区、保科卓社長)は2025年10月1日、年内2度目となる新製品発表会を実施し、住まいの小規模化・用途多様化に合わせて同一モデルで住宅からコントラクトまで貫通させる“暮らし方対応”ラインアップを披露した。


核となるのは、今年1月に発表した「SOFFIO」を再構築したモジュールソファの新シリーズ「SOFFIO ELEMENTI(ソフィオ・エレメンティ)」と、パトリック・ノルゲ氏デザインによる直線基調の新ソファ「ODEON(オデオン)」。いずれも視線が自然に交差する座り方と、住空間に収まる奥行きの最適化を両立し、家庭のリビングからホテルロビーまで用途横断で機能させる設計思想が貫かれている。

プレゼンテーションでは、マンション価格の上昇と50〜70㎡帯の比率増、投資目的購入の増加など市場の地殻変動を解説。家具は“入る/入らない、買える/買えない”の議論に終始せず、「居場所のつくり方・過ごし方」まで踏み込む必要があるとし、緩やかなカーブや塊感、ラウンジ指向、小ぶりで“ちゃんと座る”1人掛けの潮流を踏まえて開発を進めたと語った。新シリーズは、同一プロダクトで空間の広さ・用途・規模に応える“縦軸”の可変性を狙い、視線が交わる配置で「会話を取り戻す」ことを目的化している。

モジュールソファ「SOFFIO ELEMENTI」は、左右非対称やアーチユニットを含む多様なモジュールを組み合わせ、緩やかな弧や角度をもつレイアウトを自由に構成できるのが特徴。



集合させればロビー然とした存在感を発揮し、最小単位では住居での回遊・動線を阻害しない奥行きを確保。視線が重なりやすい配席が自然なコミュニケーションを促し、個と集い、パブリックとプライベートを横断する“座り方のデザイン”を提示する。

ノルゲ氏の新作「ODEON」。両アームのストレートな造形で“ちゃんと座る”目的を明確化しつつ、最小W850のコンパクトから3シーター仕様までサイズ拡張を可能にした。

テーブル群はセバスチャン・ヘルクナー氏の「LIOR(リオール)」を軸に再編。円・長方形・スーパーダイアの多形状、Wは住居向けの小ぶりからW2200まで、Hはダイニング73cmに加え“サロン高”の67cmを用意し、リビング・ワーク・ラウンジの横断利用を想定した。
マテリアルでは、木部に“雑味のない”色調の〈スーパークリア・オーク〉〈グレー・オーク〉を投入。金属は標準色としてメタリックグレーを追加し、既存のグロッシー系との使い分けを明確化した。

さらに大判セラミック(デクトン)天板の人気に対応し、大理石調〈Kira〉とトラバーチン調の新柄を加えて素材パレットを拡充。張地は新柄1種14色・新色25色を一括導入し、空間のキャラクターづくりを生地から支える。



今回の新作群は、1月に掲げた“スタイルの横軸対応”に対し、広さ・用途・規模という“暮らし方の縦軸対応”を明確に打ち出した格好だ。価格志向に迎合して品質を落とすのではなく、サイズ粒度とレイアウト自由度で「入らない/使えない」を解消し、曲線と角度で視線を交差させて会話をより充実させる。国内の住環境制約を織り込んだうえで「座る体験そのもの」を再設計した提案だ。
(佐藤敬広)






