トータルインテリアの国際見本市「LIVING&DESIGN(リビングアンドデザイン)2023秋」が、2023年9月6日(水)から8日(金)にかけて東京ビッグサイト西展示棟で開催された。東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2023などとの共催。主催はビジネスガイド社(東京都台東区、芳賀信享社長)で、プロダクトデザイナーの喜多俊之氏が総合プロデュースした。
今回も、喜多氏のプロジェクトである「リノベッタ」を中心に、「木材を使った家具コンペ」の受賞製品デザイン案などの展示、インテリア、素材、内装などに携わる18の企業・団体が出展し、来場者で大いに賑わった。全見本市を合わせた来場者数は、21万1048人(速報値:主催者発表)。開催初日には、東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2023など各見本市の合同開会式が行われ、来賓を代表して経済産業省商務・サービスグループクールジャパン政策課の吉岡勇治企画官が祝辞を述べた。
そののち、出展社を代表して生活の木社長の重永忠氏と、リビング&デザイン総合プロデューサーの喜多俊之氏が順に挨拶した。喜多氏は、「これまで、住まいと暮らしに関連する家具のデザインなどを、世界各国で手掛けてきた。日本もいよいよ、そのような住まいと暮らしの新時代が訪れるだろう。住まいと暮らしは人生の舞台でもある。豊かな暮らしを産業が育んでいければ、国内の経済も発展する。したがって今回の見本市も、暮らし全体を動かすような存在になればと思っている。住まいと暮らしの新時代に向けて頑張っていきたい」と話した。
リビング&デザイン2023秋の中心となる展示は、喜多俊之氏が手掛けた「リノベッタプロジェクト」。今回はタムラ設計、ウッドスタイル、桜製作所、AURORA、AKITA COLLECTIONが展示協力した。
組み立て式の移動和室空間「障子結界庵」もブース内で存在感を放ったほか、ウッドスタイルが製作した壁面収納などは、随所に鏡を採り入れたデザインで、来場者の注目を集めた。
次回の見本市では、リノベッタプロジェクトの出品アイテムをさらに増やし、よりバリエーション豊かな展示となるよう計画しているという。
会期中は、家具のデザインコンペの表彰式が行われ、審査委員長の喜多俊之氏、審査員の永山祐子氏(建築家)、小泉誠氏(家具デザイナー)が講評した。
また、コンペ審査員による講演も、盛況に開催された。
今回のリビングアンドデザイン出展社では、オーダー家具のデザインや店舗内装設計などを手掛けるアンプインテリアデザイン(東京都世田谷区、小早川梓代表)が出展。
同社は家具のデザインを手掛けており、製造は北海道の提携工場で行っている。
同社は創業10周年を記念したアイテムとして、代表作の「アンプチェア」にファッションブランド「mina perhonen」の生地を使用した特別モデルを展示。これに合わせ、円卓のダイニングテーブルも展示。主に建築設計事務所やハウスメーカーなどをターゲットに、販路をより拡大していく方針のようだ。
商業空間・展示空間の設計施工などを手掛けるジーク(本社:京都市南区、湯浅貴之社長)は、自社工場を全国に3拠点有しており、そこで家具製品の製造も手掛けている。
今回の見本市へは曲面のデザインが特徴的なテーブルなどを展示。既存の顧客へ向けて、同社の技術力や製品をPRするとともに、新たな顧客層の開拓に取り組んだ。
オーダー家具製造などを手掛けるキサヌキ(宮崎県延岡市、木佐貫浩司代表)は、オリジナルのプロダクトを出品。さまざまな製品開発に対応可能な点を訴求した。
ベトナムなどにも事務所を構える同社は、無垢材を使用した家具作りに取り組んでいる。OEMについても1台から受け入れ可能とのことだ。
今回出品したスツールは、第14回LIFE×DESIGNアワードでグランプリを受賞するなど、同社が手掛ける製品に注目が集まっている。
以下、LIVING&DESIGN2023の会場エリアの様子。(佐藤敬広)
空知単板工業