家具産地旭川の家具展示会「Meet up Furniture Asahikawa 2024」が、2024年6月19日(水)から23日(日)にかけて開催される。主催は旭川家具工業協同組合(北海道旭川市、藤田哲也理事長)。「ASAHIKAWA DESIGN WEEK」(主催:あさひかわデザインウィーク実行委員会、渡辺直行会長)と連携しての開催で、3年に一度開催される国際家具デザインコンペティション旭川(IFDA)と並んで、同デザインウィークの中核イベントとして開催する。
メイン会場は旭川デザインセンターで、その他旭川市、東川町、東神楽町、当麻町の各メーカー、工房、ショップで開催される。今回も「Meet up / Exhibition」として、出展企業・団体各社の新作発表や製品展示をメイン会場の旭川デザインセンターをはじめ各社の工場、ショールームなどで開催する。
また、「Meet up / Open Factory」では、ものづくりの現場を間近に見られるオープンファクトリー(工場開放)を開催。個性豊かな旭川家具メーカー約23社の工場を見学できる。
今回の最大の見どころは、3年に一度開催されるIFDAだ。審査委員長の藤本壮介氏(建築家)を筆頭に、廣村正彰氏(グラフィックデザイナー)、アン・ルイス・ソマー氏(デンマーク・デザインミュージアムデンマーク館長)、タッカー・ヴィーマイスター氏(アメリカ:インダストリアルデザイナー)、マイケル・ヤング氏(イギリス:インダストリアルデザイナー)の5名が審査員を務める。全世界から655点の応募があり、予備審査を経て15点が最終審査に残った。6月18日午前9時から実施される最終審査では、応募作品のデザイナーひとりひとりが作品についてのプレゼンテーションを行った後、本審査を経て、19日(水)の15時から表彰式を開催する。なお、コンペの結果はこの表彰式で発表され、作品についての講評も同時に行う予定だ。プレゼンテーションおよび表彰式はオンラインで配信を行う。審査委員によるトークイベントも開催予定だ。なお、入賞入選作品展示は9月29日まで旭川デザインセンターで実施する。
3回目の開催を迎える「旭川木工技能競技大会」は、旭川家具が誇る高い技術力を支え、日々研鑽を積み、ものづくりを行っている旭川家具メーカー各社の職人たちが参加し、その技術を競い合う大会だ。同大会は最終日の23日(日)、10時半より開会式、11時~12時の競技時間ののち、結果発表が行われる。なお、一昨年の第1回大会および昨年の第2回大会は、旭川家具工業協同組合員のガージーカームワークス(北海道旭川市)、山口智大氏が優勝している。
このほか、「Meet up / Cocktail Hour」を19日(水)の17時より開催する。
主たる祭典の「あさひかわデザインウィーク2024」は、6月15日(土)から23日(日)までの9日間開催。15日(土)および16日(日)は、初の食のイベントとして、「朝のあさひかわ」を体験できるマルシェ「あさいち」を、あさひかわ北彩都ガーデンで開催する。また15日(土)の17時30分からは、旭川デザインセンターにおいて武蔵野美術大学の若杉浩一氏と日本総合研究所創発戦略センター(日本総研)の井上岳一氏によるデザイン×クリエイティブセミナー 「WOOD DESIGNから社会造形へ」を開催。18日(火)の18時からは、旭川市公会堂において、生物学者の福岡伸一氏によるADW基調講演が行われる。
19日(水)および20日(木)の10時~17時には、旭川デザインセンター隣接のpalemtaの一角において、AKASE(岡山県里庄町)が展開する家具ブランド「マスターウォール・ブループリント」の魅力を伝える「Blueprint salon」を期間限定でオープンし、「F.lab(エフ・ラボ)」のファクトリーツアーも企画予定。
20日(木)~22日(土)には、家具や木工をはじめ建築や機械金属などの工場をめぐる「ADWツアー」が催される。コースは全7コースを予定。昨年も開催された「あさひかわデザイン会議」は、21日(金)の10時より旭川市市庁舎 7階会議室A・Bで開催。持続可能な社会、環境への配慮、AI、SNS、Web3、さまざまな課題を抱える現代社会において、「デザインにできること」「デザインが進むべき道」を考える会議として、日本を代表する企業や、各分野で活躍するデザイン関係者などの有識者20名が参加する。
恒例の「まちなかキャンパス」は、22日(土)~23日(日)に旭川平和通買物公園で開催。北海道立旭川高等技術専門学院の見学会も、22日(土)の9時40分~12時および、13時20分~15時40分の2回開催予定。学院の施設及び各科の実習や実習作品を見学できる。
このほか、デザインウィーク期間中は旭川市内や近郊の東川町などで、市民参加型イベントおよび企業主催のイベントが多数開催を予定する。旭川市内や旭川空港などの飲食店では期間限定の特別メニューの提供なども行われるなど、地域一体での産業活性化に余念はない。